↑ こちらの記事は動画でも解説しています ↑

2024年11月のGlobal NEWSで、2021年10月以降、はじめて平均的な家賃の年相場が下がったと報道されました。しかし、これはカナダ全土の家賃が下がったというわけではなく、住む場所によってはいまだに高い家賃相場を保っている場所もあるようです。

今回はニュースと照らし合わせながら、各州の家賃相場について調べてみました。

Rentals.caの都市部に関するレポートによれば、2023年10月と比較すると、2024年11月のカナダ全土の家賃相場は1.2％減少しており、平均$2,152となっています。家賃の減少傾向は大都市で見られ、ワンベッドルームにおける家賃の相場はブリティッシュコロンビア州では9.1％、オンタリオ州では8.7％まで下がったとのことです。

この背景には、住宅供給が需要に追い付いてきたこと、留学生の数の伸びが減速したこと、労働市場の緩和を受け、カナダ人が大都市へ移動しなくなったことなどが挙げられています。

その一方で、家賃の上昇が見られる州もあります。例えば、サスカチュワン州では年間相場が17.1％（平均家賃$1,358）、ノバスコシア州では9.6%上昇したとのことです。手頃な価格の住居に対する需要増加が、地方都市での家賃上昇に繋がっていると述べられています。

カナダ全土の家賃変動を見ると、アパートメントの家賃は1.7%の上昇を見せていますが、コンドミニアムやタウンハウスなどの家賃は減少傾向にあります。また、コンドミニアムのスタジオの家賃相場が最も大きな下落を見せたとのことです。

金利が低かった時期にコンドミニアムの開発が急増し、さらなる供給を生みだしました。しかし現在は金利が大幅に上昇しているため、コンドミニアムが売れず、開発業者は損失を回収するために賃貸に出すことを余儀なくされているという背景があります。

Rentals.caの都市部に関するレポートを参考に、各州の主要都市の平均家賃をまとめてみました。

大都市の家賃は減少傾向にある一方で、サスカチュワン州などの地方都市では家賃が上昇しています。しかし、依然として大都市に比べると、手頃な価格が維持されているようです。

このような家賃の変動には、都市部での留学生の数の減少などが影響していると考えられています。今後、家賃相場がどのように変化していくのか、引き続き注目していきたいところですね。