42歳で海外移住を考えた寿司職人がカナダで仕事を得るまで
今日は日本で寿司職人として働いてきた方がカナダで働き出すまでのことをご紹介させて頂きます。お名前は二子石さん42歳。奥さんと2人暮らしで、ずっと働いてきた寿司屋を辞め転職を考えたのがキッカケでカナダへの渡航を考えられた方です!
奥さんとの相談や、ビザ、職探し、そういった色々な困難があった上でカナダで生活するまでの流れをご紹介させて頂きます!頂いた文章をほぼそのまま転載させて頂くので、言い回し等ちょっとズレがあったらごめんなさい!
転職のキッカケ
現在の日本の寿司職人としての生き方は非常に狭い。実際に今の寿司屋で働き出してボチボチ20年が経ったが40代に突入した自分の転職先となるとそれこそ至難の業だ。今働いている店を転職しようとうると、どうしても年齢や様々な条件が重なり手詰まりになってしまう。
可能性を探すのに国内も国外も無い
先日、とあるブログを見た時に寿司職人や日本食の料理人は海外では重宝されるという記事を見た、タイトルに『寿司』と書かれていたので目にしてみたのだが、海外では”日本人にしか出来ない職種”が本当に必要とされていて、中でも寿司職人や美容師などはとても人材が不足している上に大人気という話だった。
日本という国をこれまで出たことが無かった私だが、この転職を考えた時に同時にこの記事のことも思い出し、意を決して妻に転職の話、そして海外を考えているということを相談してみた。
妻は最初唸るように考えていたが、次第に口を開きだした。
『どうして海外なの?』
『当てはあるの?』
『生活できるの?』
『語学はどうするの?』
そりゃそうだと思える質問ばかりだったが、友人家族も出産や仕事で忙しく、妻も家に居ることが多くなって居た事もあってだろうか。海外に行くということ自体はそこまで反対はされなかった。
実際、旅行好きな妻の事だ。しかも、この歳になると日本に居た所で友人や知人との付き合いも疎遠になり、正直暇そうにしていた妻に、海外という言葉の響きは何か新しい事に挑戦できるという熱にも変わっていたのかもしれない。
最終的には『挑戦してみてもいいんじゃないか。』と背中を押してくれる形となった。
当てが無い。どうすれば?
しかし、そもそも妻の言うとおり”当て”が無い。海外という漠然とした思いはあっても、カナダとかその辺はどうだろうか?という気持ち程度しかなかった(寿司職人が海外で重宝されると書いてあったブログがバンクーバーの人だったからだ)親戚などが海外に居るわけでもなく、さてどうした物やらと考えに考えて居たところに、ウェブサイトから人材カナダというサイトを見つける事になった。
どうも、サイトを通して仕事先を紹介してくれるらしいということがわかり、まずはあまり深く考える事無く経歴や相談内容などを沿えて応募メールを送った。
ここからカナダと私達夫婦の繋がりが生まれたように思う。
その日の内に送ったウェブサイトのスタッフの一人からメールが届いた。電話かスカイプというインターネットで会話が出来るサービスを使ってまずはお話をしましょうとの事。
スカイプというのがよく分からなかったので、電話で対応してもらうことにしたが、カナダには日本人が多いという話は聞いていたが、思った以上に普通に会話が出来てビックリしたことを今でも覚えている。
やはりあのブログに書いてあった通り、日本では調理人でもカナダでは一技術職者として人材が不足しているらしい。日本食ブームも後押しして、更に人材が、得に寿司職人は極端に不足しているそうだ。
また他国に比べてビザが取りやすい話も聞いた。
私のビザに関するステップ
カナダのBC州の場合であれば、とにかく調理師としての経験が3年あればCookカテゴリでのワークビザの申請が可能ということらしい。また寿司などの日本人ならではの職種であれば日本人を探している雇用主も多いので、私のように海外渡航経験がほぼ無い人間であっても十分に可能性があるのだ。
実際こういう話を聞いていると嬉しくなる部分もあった。寿司職人としての自分の技術が海外でこんなにも必要とされているということもそうだが、何よりも日本人として誇らしかった。
最近は転職のことで頭が一杯だった分、人に必要とされるということの喜びをまた知ることが出来た気分だった。
仕事先へ面接
数日後、人材カナダからなんと「雇用主が面接してくれる」という内容のメールが来た。
あっという間に日時が決まり、雇用主とも無事面接が終わった。この時も、あまりにスムーズに話が進むので何か裏があるんじゃないかと勘ぐった程だ。しかし、今思えば先方も不足している経験値の高い寿司職人を探すのに必至だったんだろう。
その後何度か人材カナダの担当者が仲介してくれて、やりとりがあった後、無事に採用となった。
雇用主のサポートも手厚く、無事にカナダでの新生活をスムーズにスタートすることができた。
日本のようにせかせかせず、何かに追われるような生活が嘘のように、仕事はきっちりこなし、仕事が終わればB美とのんびり近郊を冒険して回る生活を満喫している。
英語はまだまだだが、カナダの生活がとても気に入り、今は期間限定の就労ビザだが、これから担当してくださった政府公認コンサルタントの方にお願いし、永住権取得に向けて前向きに相談している。
この過程で学んだ一番大きな事。それは、海外に少し目を向けるだけで自分の将来がこんなにも多く切り開けるという事実だった。
