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カナダ連邦政府と各州の移民大臣は、ポストグラデュエートビザ(ポスグラ/PGWP)の取得資格に関して大幅な変更を検討していることが明らかになりました。この変更は、カナダの労働市場のニーズに合わせることを目的としています。特に、不足している職業に就く学生に対しては就労ビザの取得を容易にする一方で、他のプログラムの卒業生に対しては就労ビザの取得を減らす方向で調整される見込みです。
この情報は、最近カナダ移民局から関係者に送られた内部調査文書(IRCC
Deputy Minister Transition Binder 2024)によって明るみに出たものです。移民大臣からは、2024年春にこの問題に関する具体的なアドバイスが提供されており、2025年1月の実施を目標にしているとのこと。これらの変更は、カナダの移民政策がどのように進化していくかを示す重要な指標となり、関連する多くの留学生や将来的な労働者に影響を与える可能性があります。
新しいポスグラ(PGWP)制限をどのように実施するのか?
カナダ移民局がこの変更をどのように実施するかについての正確な情報は不明ですが、内部調査文書のメモからいくつかの詳細が明らかになりました。
カナダ移民局は、新しいポストグラデュエートビザ(ポスグラ/PGWP)制限の実施にあたり、職種と留学プログラムの間の関連性を明確にするために、「職種と留学プログラムのマッピング」で理解しやすくしました。これは、カナダの職業分類システム(NOC)と教育課程分類システム(CIP)を同期させることによって行われました。
このシステムは、特定の職種がどの学習プログラムと直接関連しているかを示すことで、留学生がカナダの労働市場で求められるスキルや経験を身につけられるようにするものです。たとえば、NOCにおける「大工」という職種が、「建設業、大工、木工/一般」という3つの学習プログラムにマッピングされていることが内部文書で例示されています。
このようなマッピングにより、移民局と労働省(ESDC)は、カナダ経済の特定の需要部門に貢献できる留学生を優遇し、それに基づいてポスグラの発行基準を調整することが可能になります。
ポスグラ(PGWP)制度の変更を進める背景
カナダ移民局は、今回の文書内で「労働市場のニーズを再調整する目的で、不足している職業に就く学生の就労ビザの取得を容易にする一方で、他のプログラムの卒業生の就労ビザの取得を減らすことである」と述べています。
カナダのポストグラデュエートビザ(ポスグラ/PGWP)制度は2008年を最後に改定され、留学期間に基づいて外国人卒業生にオープンワークパーミットを発行できるようになりました。移民局のデータによると、2018年から2023年の間に、発行されたポスグラは214%増加しました。これは、カナダが教育後の就労機会を通じてスキルの高い人材を国内に留める戦略の一環です。
2024年1月に留学生の人数上限が発表された後、移民局は、一時滞在者(学生・就労・観光ビザでの滞在者)の人数を、毎年の移民受け入れ計画に盛り込むことを宣言しました。一時滞在者についてこのように注視するというのは、カナダ史上初の歴史的な動きです。
これにより、カナダの社会システムにかかる負担、特に医療や住宅などの分野におけるストレスを軽減し、永住権保持者や市民の雇用を保護するための措置が取られています。

カナダ永住権取得への影響
ポストグラデュエートビザ(ポスグラ/PGWP)を通じてカナダでの実務経験を積むことは、カナダで学校を卒業した外国人が多くの永住権申請の資格を得るための重要な方法です。多くの永住権申請カテゴリーは、外国人卒業生が候補となりやすいプログラムであり、多くの場合、申請資格を得るためには、少なくとも1年間のカナダ国内での関連実務経験が必要とされます。
ポスグラ制度に対するこれらの変更案が実施された場合、実施時にすでにカナダに留学している人であっても、永住権に向けての動き方に影響を及ぼす可能性が高いです。
ビザJPカナダでは、引き続き最新情報を皆様にお伝えしていきます。
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