永住権が取れたら早速口座を開こう 移民政策とも連動するTax-Free First Home Savings Account
投稿日:2023年8月16日
更新日:2024年4月23日
2023年8月11日、ミラー移民大臣が初めての記者会見をするというので、何を発表するのだろうと期待をしていましたが、何やら、ビザや永住権の取得にはあまり関係のない話題・・・。永住権が取れた人には、政府が支援する新しいTax-Free First Home Savings Accountというのができたので、これでより早く住宅が所有できるようになりますよ、というお話でした。
これに関連し、より多くの人が住宅を買えるようになるよう住宅建設も促進する必要があり、そのために、先日移民局は、住宅建設職種従事者に向けてエクスプレス・エントリーのターゲットドローイングを実施した・・・あーん、落ちはそこか!ミラー大臣!
新移民大臣の、記念すべき第一回ニュースリリースですので、こちらでご紹介しておきます。移民局のウエブサイトからの意訳です。
政府のマイホーム購入支援計画に連携する移民政策
ニュースリリース 2023年8月11日-モントリオール
住宅価格の高騰に伴い、多くのカナダ人・永住者、特に若者にとって頭金を貯めることは手の届かないものとなっています。本日、マーク・ミラー移民大臣は、新しい非課税のFirst Home Savings Accountがどのように利用できるかを紹介し、全国のカナダ人・永住者が住宅所有に再び手が届くようになるよう支援します。
新しい非課税のFirst Home Savings Accountは”registered savings account”で、カナダ人・永住者が初めて住宅を購入するために年間8,000ドル(生涯上限40,000ドル)まで積み立てることができ、これは15年以内に最初の住宅を購入する際の頭金を支払うために使うことができます。そしてFirst Home Savings Accountの拠出金は、Registered Retirement Savings Plan (RRSP)のように、毎年の所得税申告で税額控除の対象となります。非課税貯蓄口座のように、最初の住宅購入のための引き出しは、拠出金の投資収益を含めて非課税となります。
金融機関は2023年4月1日からカナダ人・永住者にFirst Home Savings Accountを提供しており、現在7つの金融機関で利用可能で、近くさらに多くの金融機関が提供する予定です。
First Home Savings Accountは、高騰する住宅価格に対処することを目的としていますが、カナダ政府にとっては、住宅建設業者が住宅建設に必要な労働者を雇用するのを支援するためにも不可欠です。そのため、カナダ移民局は
- エクスプレス・エントリーを利用した永住権申請資格を、より多くの住宅建設職種の経験者に付与
- 2023年8月3日に初の、住宅建設職種従事者に向けてエクスプレスエントリーのターゲットドローイングを実施し、住宅建設職種での職歴のある1,500人にITAを発行(カナダ永住権申請に招待)
カナダ政府は、これらの措置を通じて、労働力不足という決定的なギャップに対処し、住宅建設の迅速化に必要な人材を永住者として迎え入れようとしています。
マーク・ミラー移民大臣のコメント
「カナダ人・永住者は、非課税の First Home Savings Account を利用することで、マイホーム取得という目標により早く到達することができるようになります。口座を開設することで、カナダ人・永住者は毎年8,000ドルまで非課税で貯蓄することができ、資金をさらに増やすことができます。First Home Savings Accountのような、住宅所有に手が届くようにする施策と、戦略的・経済的移民アプローチを組み合わせることで、カナダ政府は住宅をより手頃な価格にし、より多くの住宅建設に必要なスキルドワーカーを海外から取り込もうしています。各州が住宅需要を満たすために労働者を必要とし、住宅建設部門が人材獲得において莫大な課題に直面している中、移民政策を全体的なアプローチに組み込むことは極めて重要です。」
概要 -Quick facts
- 新しいエクスプレスエントリーのカテゴリー別のターゲットドローイングにより、大工、配管工、レンガ職人、屋根職人、その他住宅建設に携わる人々は、カナダ永住権を申請し、カナダの職場にその技術を持ち込む機会が増える。
- First Home Savings Accountは、カナダ人・永住者がRRSPから最高35,000ドルまで引き出し、自分自身または障害を持つ親族のために住宅を購入または建設することを可能にするHome Buyers’ Planと組み合わせることができる。Home Buyers’ Planで引き出した金額は、15年を超えない期間にわたり、控除対象外ベースでRRSPに再貯蓄しなければならない。
- First Home Savings Accountは、カナダ人・永住者が最初の住宅購入の際の頭金を貯蓄し、減税の恩恵を受けるのに役立つ。
【ケーススタディ】
オリビアとアミラはケベック州で最初の家を探している。二人はそれぞれFirst Home Savings Accountに年間最大8,000ドルを貯蓄していて、これは納税時に所得から差し引くことができます。二人とも収入が$70,000から$100,000の間なので、First Home Savings Accountに$100貯蓄するごとに$17.12の税金が節税され、それぞれ一年あたり$1,369の税還付を受けることになる。
5年間の貯蓄の結果、オリビアとアミラは合わせて9万ドル(投資収益1万ドルを含む)を最初の住宅の頭金として非課税で引き出すことができる。5年間で、2人は合計1万5,400ドルの税軽減の恩恵を受け、さらに1万7,000ドルの税還付を受けることになる。
二人は、First Home Savings Accountを10%の頭金として使い、住宅ローンを組む資格を得て、最初の家を90万ドルで購入する。
オリビアとアミラは、最初の住宅購入後に確定申告をする際、「初めて住宅を購入した人の税額控除」により、さらに1,252ドルの税の軽減を受ける。
- カナダ人・永住者の頭金貯蓄を支援する新しいFirst Home Saving Accountは、住宅建設を加速させ、カナダ国民がより手頃な価格で住宅を購入できるようにするための連邦政府の取り組みを基盤としている。この計画には以下が含まれる。
– 投機を抑制し、住宅が外国人投資家のための金融資産としてではなく、カナダ人が住むための住宅として使用されるようにするため、カナダ人・移民以外の非居住者による住宅用不動産の購入を2年間禁止する。
– 非居住者、非カナダ人・永住者が所有する住宅用不動産で、空き家または未使用のものの価値に対して、年間1%の未使用住宅税を課す。
– 12ヶ月未満しか保有していない不動産から得られる利益を、完全かつ公平に課税する。
– 初めて住宅を購入する際にかかる高額なクロージング費用を相殺するため、住宅購入者に最大1,500ドルの直接支援を提供するため、First-Time Home Buyers’ Tax Creditを倍増する。
– 今年から、高齢者または障害を持つ成人のために建て増しする場合、最高7,500ドルまで支援する、還付可能な新しい多世代住宅リフォーム税額控除を設ける。
– 住宅市場における投機的取引に対処するため、新築または大幅に改築された住宅のすべての譲渡販売に商品・サービス税/調和売上税を適用する。
– カナダ全土で少なくとも10万戸の純増住宅を創出することを目標に、地域のゾーニングの障壁を取り除き、住宅建設にインセンティブを与えるため、新たに40億ドルのHousing Accelerator Fundを立ち上げる。
– Affordable Housing Innovation Fundのもと、2億ドルの資金を投入し、賃貸住宅プロジェクトを開発・拡大する。
– Rapid Housing Initiativeの第3ラウンドを開始し、厳しい住宅需要を抱えるカナダ人・永住者のために4500戸の手頃な住宅を新たに建設するために15億ドルを提供する。
– カナダのホームレス戦略「Reaching Home」を通じて、慢性的ホームレス状態を終わらせるという政府の目標に向けて5億ドル以上を提供する。
– 2022年12月にカナダ住宅給付金の上乗せを実施し、低所得の賃借人に500ドルの住宅費補助を提供した。
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