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カナダ最大の都市トロントと、カナダ西海岸を代表する都市バンクーバー。どちらの都市も経済が発展し、絵のように美しい環境と魅力的なアクティビティで、近年も飛躍的な成長を遂げています。
カナダへの移住先をこの2つの都市で迷っていて、住むならどちらが良いか?というご質問をお客様からいただくことが少なからずありますが、これはなかなか難しいご質問です。どちらが良いという答えは、両都市の特徴がそれぞれ違うので一概には言えません。
一例として、トロントはニューヨークのようなコスモポリタンな雰囲気があり、バンクーバーはサンフランシスコやシアトルを思わせるようなのんびりとした雰囲気があるとよく言われています。
今回のブログではトロントとバンクーバーの特徴について、人口・文化、レジャー、気候、給与水準と生活費、教育、そして永住権の取得に関する情報を比較してみましたので、カナダ移住先を選ぶ際の参考にしてください。
人口、文化
トロントはカナダで最も人口の多い都市で、バンクーバーはカナダで3番目に人口の多い都市です。また、トロントはバンクーバーの2.5倍の面積があり、その都市圏には約600万人が住んでいます。
住んでいる人たち
トロントは、200以上の国から人が集まり、世界で最も多文化的な都市と言われています。このような多様性は、トロントの多くのフェスティバルや文化イベント、リトル・イタリー、コリアタウン、リトル・インディアなどのエスニックな居住区に表れています。
一方、バンクーバーは人口の半数以上が英語以外の言語を第一言語としています。さらに、太平洋に面しているため、東アジアからの影響をトロントよりも大きく受けており、先住民の文化も広く浸透しています。
ライフスタイル
カナダの金融・文化の中心地であるトロントは、大都市です。食事やショッピング、エンターテイメントの選択肢も豊富です。都会的な感覚や雰囲気が好きな人には、トロントは最適な都市です。
バンクーバーは、もう少しのんびりとした、健康・自然派志向の、ヒッピー的な都市を好む人にも理想的です。また、複数の産業やセクターで成長する機会があります。
レジャー
都市生活、エンターテイメント充実トロント
都会的な生活が好きな人には、トロントがおすすめです。トロントにもアウトドアで自然を楽しむチャンスはありますが、それには街から離れた場所にドライブする必要があります。オンタリオ州の郊外では、クロスカントリースキー、スケート、スノーモービル、カヌーなどを楽しむことができます。湖に囲まれているため、トロントの人たちは、連休になると泊りがけでコテージに行ったりします。
自然が身近、アウトドア充実のバンクーバー
バンクーバーには、大都市にあるような快適な環境がすべて揃っており、その他にもユニークな面があります。例えば、ダウンタウンから車で30分も走れば、スキーやカヤックに行くことができます。家から30分圏内にゴルフ場が10もあります。ハイキング、サイクリング、カヌー、ダイビングなども含め、あらゆるアクティビティがダウンタウン近郊で可能です。なので都会で働きながら平日の夜も、週末もアウトドアライフを楽しみたい、そんな方にはバンクーバーは最適な場所です。
その一方で、美味しいレストランやフェスティバル、アートギャラリーなど、街を拠点としたアクティビティも数多くあります。ですが、バンクーバーの良さは、やはり街の中よりも外にあると言えるでしょう。日帰りでアウトドアアクティビティが充分に楽しめるのが魅力です。
気候
寒暖の差が大きいトロント
トロントは気温の変化が激しいため、夏はバンクーバーよりも暑く、冬は寒いです。トロントの冬は-35℃まで下がることもあり、夏は35℃前後で湿度も高くなります。さらに、トロントは大雪や氷の嵐にも見舞われます。
温暖、降雨量の多いバンクーバー
逆にバンクーバーは、冬は0~4℃と温暖で、夏は25~30℃です。冬には雨が多く降ったり、曇りでどんよりとした天気が続くこともあります。そして、毎年、数日間、雨が雪に変わるということがあります。街が雪に慣れていないので、雪が降ると交通が乱れたり、学校が休校になったりします。
給与水準と生活費
最低賃金
カナダの最低賃金は、日本と比較すると高いです。2024年3月現在の、トロントのあるオンタリオ州の最低時給は$16.55です。一方、バンクーバーのあるブリティッシュコロンビア州の最低時給は$16.75です。
※ブリティッシュコロンビア州の最低賃金は2024年6月1日より$17.40へ引き上げ予定
平均給与
カナダジョブバンクのウェブサイトから、各都市での職種ごとの平均賃金を見ることができます。たとえば、調理師はトロントの平均が時給$16.55、バンクーバーが$18.00です。一般事務職は、トロントの平均が$25.00、バンクーバーが$25.07です。もちろん例外もありますが、多くの職種で、バンクーバーが賃金が少し高めのようです。
※2024年3月現在
住宅費
バンクーバーはカナダで最も住宅費が高い都市と言われています。メトロバンクーバーと呼ばれるバンクーバー周辺の市一帯が、日本の東京の中心地同等程度です。トロントは、最低賃金の差と同じ程度、つまりわずかですが、バンクーバーより住宅費の平均は低いようです。
保険
日本の国民健康保険に該当する保険は、各州が管轄しています。トロントのあるオンタリオ州の健康保険料は、課税所得が2万ドル以下の場合は無料、課税所得が20万600ドル以上の場合は年間900ドルとなっています。バンクーバーのあるBC州は、保険料は所得に関わらず無料です。
教育
義務教育(小学校~高校)
子供の教育費についてですが、カナダでは小中高校は授業料は無料ですので、トロントとバンクーバーに違いはありません。未就学児のチャイルドケアは、最近のトロントの平均は月1600ドル程度、バンクーバーは月1400ドル程度という統計が出ています。過去を見ても、チャイルドケアは常にトロントのほうが若干バンクーバーより高いようです。
小中高校の教育の質は、トロントとバンクーバーに大きな違いはありません。どちらも、学校内には多くの異なる文化背景を持つ子供たちが集まっていますので、お子様は多民族のお友達ができるでしょう。
高等教育(カレッジ、大学)
カナダで最も優秀な大学とわれているのは、トロント大学です。一方バンクーバーにはUBC(University of British Columbia)というカナダで2番目に優秀と言われている大学があります。
公立カレッジは、トロント近郊のほうが選択肢が多く、入学基準がバンクーバーより若干低めのカレッジが多い印象です。一方、さらに入学基準が低い私立カレッジは、バンクーバーに多いです。
※保険料、教育費用についてはカナダ滞在ステイタスによって状況が異なります。永住権取得前の方は別途ご確認ください。
永住権取得
永住権の申請基準は、フェデラル(国)のカテゴリーでは、トロントとバンクーバーで差は一切ありませんが、州ノミネーションプログラム(Provincial Nominee Program=PNP)が違います。
オンタリオ州のPNP
そのほとんどが雇用先からの推薦が無ければ申請できません。トロントのあるオンタリオ州のPNPは、推薦をする雇用主の申請条件が厳しく、中小企業ですと、申請できる雇用主があまり多くありません。
ブリティッシュコロンビア州のPNP
一方、バンクーバーのあるブリティッシュコロンビア州のPNPは、昨年11月の改定で、州内のバンクーバー近郊以外の都市で就労をすることが大変有利になりました。また、医療系、保育、IT系の職種は有利になっています。
オンタリオ州もブリティッシュコロンビア州も、その州の大学院の卒業生は、雇用主の推薦なしでPNPの申請ができるストリームがあります。
まとめ
トロントもバンクーバーも、それぞれ良いところがあります。まずはご自身が、何を優先したいのか、経済面なのか、教育面なのか、永住権の取りやすさなのか、ライフルタイルなのか・・・を良く考えて、決める必要がありますね。
自分にとって何がベストなのか、迷ったらぜひビザJPカナダにご相談ください。カウンセラーや移民移民コンサルタントがいつでも相談にのりますよ。
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