ルルレモンで働くスキルドワーカーはLMIA免除で就労ビザ取得可能に
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BC州では、ある特定企業における事業を、Canada-British Columbia Immigration Agreement(カナダ-ブリティッシュ・コロンビア州移民協定)に基づき、外国人を雇用する際のLabour Market Impact Assessment(LMIA)の取得が免除となる移民措置を目的にした重要投資プロジェクトに定めることができます。
重要投資プロジェクトの定義
カナダ移民局(IRCC)によると、重要投資プロジェクトは「既存の企業の事業における新しい試み、または州内で事業を開始する企業の参入で、カナダ人の雇用を奪うことなく、州の労働市場や経済に大幅な改善をもたらすもの」としています。
バンクーバー発ブランド「ルルレモン」
ルルレモンは、カナダのバンクーバーで創業の、アスレチック・アパレル企業であり、世界17カ国に合計600以上の直営店を持ち、29,000人の従業員を擁する成長中のグローバル企業です。2023年2月28日、連邦政府と州政府は、ルルレモンの成長する労働力とグローバル本社を、この重要投資プロジェクトとして認定しました。
これにより、ルルレモンは2026年4月1日まで、各種スキルド職種において、LMIAを申請する必要なく、外国人労働者に就労ビザのスポンサーができるようになります。
ルルレモンは、バンクーバーにおける大規模な企業拡張計画に必要な労働者を確保するために、この重要投資プロジェクトの認定を要請していました。この企業拡張が実現することよりBC州全体で3,500人のフルタイム雇用が維持され、数百万ドルの経済効果が予想されています。また、高いスキルを持つ外国人労働者がその知識と専門性をBC州の人々に伝えることができます。
LMIAとは?
外国人労働者の雇用を検討しているカナダの雇用主は、ほとんどのケースで、カナダ労働省にLMIAを申請・取得し、これを移民局に提出しなければ就労ビザのスポンサーができないことになっています。LMIAの目的は、外国人労働者の雇用がカナダの労働市場にポジティブまたはニュートラルな影響を与えることを確認することです。雇用主は、カナダ人や永住権保持者でポジションを埋めようとしたがうまくいかなかったため外国人労働者を雇用する必要があった、という証拠を提出しなければなりません。
重要投資プロジェクト対象での就労ビザ取得
就労ビザ申請者は、ビザ申請の際に、以下の書類も合わせて提出することで、特別投資プロジェクトに基づく就労ビザを、LMIAなしで取得することができます。
- 重要投資プロジェクトの名称、本人のフルネームと生年月日、雇用主、求人情報を記載した州の支援書。
- 雇用主からのOffer of Employment
過去の重要投資プロジェクト
カナダ移民局は過去において、Microsoft Canada Excellence Centreとして知られるMicrosoft Vancouverもこの重要投資プロジェクトとして認定しています。Microsoft Vancouverは、戦略的に重要な開発プロジェクトの実施を担うトレーニングおよび開発施設であり、地域の新たな雇用機会を提供する大きな役割を担っています。移民局によると、Canada-British Columbia Immigration Agreement(カナダ-ブリティッシュ・コロンビア州移民協定)に基づき、LMIA免除の就労ビザで就労している人にはグローバル・トレーニング・プログラムで働く海外からの研修生やコアスタッフも含まれているそうです。
