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ショーン・フレイザー移民大臣の「エクスプレスエントリー招待、近日再開」発言

長く滞っているエクスプレスエントリーのカナディアンエクスペリエンスクラス(CEC) を対象にしたITA発給、これについて先頃、カナダ移民省のショーン・フレイザー移民大臣がコメントすることがあったので、それについて今後の移民政策の動向を含めお話します。
 


こちらの記事は動画でも解説しています

 
A 2022 Immigration Conversation
先月2月16日、カナダのビジネス評議会(Business Council of Canada)のCEOであるGoldy Hyder氏とショーン・フレイザー移民大臣がカナダの移民システムについて会談し、その模様がCanadian Club Torontoのウェブサイトで、ストリーム配信されました。


Canadian Club Toronto – A 2022 Immigration Conversation 2022/2/16

「エクスプレスエントリーITA発給、再開はいつ?」その答えは

この会談の中で 「カナディアンエクスペリエンスクラス(CEC)カテゴリーのInvitation to Apply(ITA)はいつ再開されるのか?」とショーン・フレイザー移民大臣が問われることがありました。そして、その問いに対する大臣の答えは “in the near term (近日中)”というものでした。さらに付け加えて、”looking into how to make the Express Entry system more flexible”(エクスプレスエントリーをもっと柔軟に対応できるシステムにすることについても検討している)とも述べました。

いつCECドローを再開するかについて、具体的な日程は発表されていないとしながら、近い将来に再開を予定しており、そして エクスプレスエントリーのITAドローも、この数年以内には元の状況に戻ることを見通しているのだそうです。

また、Federal Skilled Worker(FSW)のITAについてはすぐに再開する必要はないとして、現行の移民レベルプラン(2022年~2024年の計画)を見てもらうとわかるよう、この3年目に最終的なバランスを保てるようになることを目標するとのことです。そして3年目の年には、CECカテゴリーも含め、記録的な数のスキルドワーカーの方々をカナダに受け入れたいと考えている、とフレイザー大臣は語りました。

大量のバックログ(未処理申請書類)を抱えるなど、カナダ移民局は大きな課題に直線しています。ですが、この会談の中で「カナダの移民プログラムは、誰が何と言おうとも、世界でも最も成功している移民プログラムと私は思っていますから、それを放棄するようなことは絶対にありません。」と語るフレイザー大臣、頼もしいですね。

エクスプレスエントリーを戦略的移民政策に対応する柔軟なシステムへ

フレイザー大臣は エクスプレスエントリーをもっと柔軟に対応できるシステムにするとも話しました。

エクスプレスエントリーがもっと柔軟であれば実現可能なこととして、小規模なコミュニティや需要の高い経済セクターに集中して新移民受け入れるなど、その時々にある一時的要望に応えることを具体例としてあげました。さらに、戦略的に重要であるとされる経済セクターが求める専門的技術・知識を持った就労者を獲得するため、それらの人材育成を行う教育機関がある特定地域からの新移民者を迎え入れられるようなシステムにしたいとも述べました。

このような柔軟性をエクスプレスエントリーシステムに取り入れることは、フレイザー大臣は個人的にも熱心に追及していることだそうです。これによって「世の中の変換のペースに追い付く、より迅速な方法で移民行け入れの対応ができるようになると思う」と考えているとのことです。

この、職種限定のエクスプレスエントリードローについて、フレイザー大臣は少し前にも、将来的に検討したいと言及していたことがありました。

昨年12月にトルドー首相が発行したマンデートレター(今後の政策の要となる具体的な指針を担当省庁に指示するための委任状)の、フレイザー移民大臣へのレター内容には、留学生と一時就労者を対象にした永住権パスウェイをエクスプレスエントリーに開設することも、優先事項としてリストに入っていました。小・中規模コミュティをサポートするため、Rural and Northern Immigration PilotやMunicipal Nominee Programも拡大することも、遂行任務の一つです。昨年秋に移民大臣に就任して以降、フレイザー大臣はすでにAtlantic Immigration Pilotを正式な永住権カテゴリーにすることを達成しています。これもマンデートレターの優先事項の一つでした。

ビザJPカナダはこのように考えています!

フレイザー大臣の言及や動きからわかることとして、カナダ移民局は、このパンデミックで様々な影響を受けましたが、これを機に、永住者受け入れのシステムも、こういった不測の事態にもすぐに対応できる柔軟なものに変えようとしているように思います。

ビザJPカナダでは、移民大臣を含め政府のキーパーソンの発言をしっかりキャッチし、それらの発言を分析して今後の動きを予測し、お客様により良いご案内ができるようにしていきます。

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