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カナダで移民コンサルタントになるにはどんな資格が必要なのか、移民弁護士との違いは何か?こうした質問は、弊社にもよく寄せられます。
近年、移民政策や移民法に関する制度が変化し、以前よりも資格取得のハードルが上がってきています。しかし、ネット上には古い情報や個人ブログも多く、正確な情報を得るのが難しいのが現状です。
弊社には移民法に精通した5人の移民コンサルタントが常駐し、日々、お客様のビザに関してのアドバイスや代理申請をおこなっています。この記事では、移民コンサルタントとはなにか、移民弁護士との違い、それぞれに依頼するメリットについて詳しく解説します。
移民コンサルタントと移民弁護士の違いとは?
「移民弁護士と移民コンサルタントの違いは何ですか?」
これは弊社へのお問い合わせでも非常に多い質問です。
日本では「コンサルタント」と聞くと、企業の課題解決を行う職業のイメージがあるかもしれません。しかしカナダの「移民コンサルタント」は、ビザや永住権に関するアドバイス、書類作成、代理申請などを行う、政府公認の法的代理人です。日本でいう、行政書士と弁護士の役割を併せ持った存在ともいえます。
カナダ移民コンサルタント(RCIC)の資格とクラスの違い
移民コンサルタントになるためには、特定のプログラムを修了し、Entry-to-Practice Exam(EPE)という試験に合格する必要があります。試験に合格した後、ライセンスナンバーが与えられ、移民コンサルタントとして業務を遂行することが可能になります。
RCICになるための4つステップ
- 18歳以上であること
- 指定された教育プログラムを修了すること
以下のいずれかの大学の教育プログラムを修了する必要があります。
- クイーンズ大学:Graduate Diploma in Immigration and Citizenship Law(英語)
- モントリオール大学:D.E.S.S. en réglementation canadienne et québécoise de l’immigration(フランス語) - RCIC Entry-to-Practice Exam(EPE)に合格すること
教育プログラム修了後、CICCが実施する*EPE(Entry-to-Practice Exam)に合格する必要があります。 - CICCのライセンス取得手続きを完了すること
試験合格後、CICCに正式な申請を行い、ライセンス(登録番号)を取得します。これにより、正式にRCICとしての活動が可能になります。
RCICのクラスと業務範囲の違い
RCICのライセンスは3種類あり、代理人として対応できる範囲が異なります。
クラス | 特徴 | IRBでの代理 |
---|---|---|
Class L1 | 一般的な移民申請業務が可能 | 不可 |
Class L2 | オンタリオ州法律協会(Law Society of Ontario)パラリーガル資格を持つ者が対象 | 一部可能(例:Immigration Appeal Division, IAD) |
Class L3 | IRB(難民審査・上訴含む)全体で代理可能 | 全面可能 |
IRBとは「Immigration and Refugee Board of Canada」の略で、カナダ移民局の判断に不服がある場合に訴える審議会です。通常のビザ申請ではあまり利用しませんが、却下理由(例えば、ファミリークラスの申請書類が「関係性が虚偽である」という理由で却下されてしまったなど)に納得できない場合などに使われます。そのような場合は、Class L3のIRBでの代理が許可された移民コンサルタントであれば対応が可能です。
参照:Licensing Information
移民コンサルタントの仕事内容とは?
RCICは、日々以下のような業務を行っています。
- 状況やご希望のヒアリング
- ビザや永住権に関する一般情報のご提供
- ビザ・永住権取得までのシナリオ作り、相談、アドバイス
- 雇用主様への説明とご案内
- 永住権申請のポイント計算を含めた可能性の査定
- 必要書類、証明書類の取得、作成支援
- 申請書作成代行
- 移民局への代理申請
- 移民局などカナダ政府との各種連絡や渉外
- 申請中の進捗状況や経過の報告と監視
- 申請に関する問題解決
弊社の体制について
弊社にはClass L3の資格保持者含む移民法に精通した5名のRCICが常駐し、日々お客様の状況に合わせてビザ・永住権申請の支援を行っています。初回カウンセリングから申請完了まで、きめ細かく対応しています。
移民弁護士が対応すべきケースとは?
カナダの弁護士は、各州の法律協会(Law Society)に所属し、移民法に限らず刑事法や民事法など幅広い分野に対応できます。移民コンサルタントは移民法しか取り扱うことができませんが、弁護士は移民法だけでなく、その他の分野の法律も取り扱うことが可能です。
弁護士が適任なケース
- 犯罪歴がある場合(刑法の知識が必要)
- 移民局からの却下に対し、連邦裁判所(Federal Court)へ上訴する場合
- 他の法分野が絡む複雑な申請
こうしたケースでは、RCICでは対応できないため、移民弁護士への依頼する必要があります。
移民コンサルタントを利用するメリット
移民法以外の法律や、カナダ連邦政府の裁判所が関わってくるような特殊な事情がない限り、多くの方にはRCICの利用が現実的で費用対効果も高いです。
RCICに依頼するメリット
- 移民弁護士より費用が抑えられる
移民弁護士は難しい案件を扱うことが多い。 - ビザ・永住権の申請実績が豊富
移民コンサルタントは対応する件数が多いため、実績が多く、たくさんの事例の経験があるのが特徴です。 - 日本語での対応が可能
弊社では日本人RCICが常駐しています。 - 複雑な移民局文書も正しく解釈し、的確なアドバイスが得られる
例えば、移民局からのメールで「We need additional supporting documents.」と連絡があっても、どの書類を、どう提出するべきか一般の方には分かりにくい場合があります。そういったとき、日本語で状況を理解し、丁寧に説明できるのが、弊社のRCICの強みです。

まとめ
弊社では、お客様の状況に応じて「弁護士の方が良い場合」は正直にそうお伝えしています。お客様の状況を伺った上で、ビザ・永住権申請費用の概算や、移民弁護士への相談の必要性の有無なども併せてお伝え可能です。まずは弊社までお気軽にお問合せください。
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カナダへの永住権やビザ申請は、自分で行う場合、提出書類が多くて大変で、間違いがないか不安に感じることもあるかもしれません。しかし、本気でカナダへの移住を考えているなら、移民コンサルタントのサポートを強くおすすめします。あなたの年齢、職業、家族の有無などによって、永住権を取得する方法はたくさんあります。専門家の助けを借りることで、自分の状況に合ったプランニングを確実に行うことができます。
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