カナダ政府から発表された統計によると、今年に入ってから移民局から発給された就労ビザの数は、2019年の同じ時期と比べると減っています。とはいえ、2019年は発給数の多い年でもあったので、過去数年の傾向ということで見ると、今年だけ特別少なかったというわけではないことが、移民局発表のデータからわかりました。
ビザ発給数とビザ保持者数
そうは言っても、就労ビザ発給数ではなく、実際にそのビザでカナダに滞在している就労ビザ保持者の数で見ると、新型コロナパンデミックによるビジネスの一時閉鎖などにより少なからず影響を受けているようです。
今年は1月に32,995件の就労ビザが発給され、1年のスタートとしてはとても幸先の良いものでした。それがパンデミックが宣言された3月には、発給数が19,650件に減少しました。これは前年3月と比較して28%減の数字でした。
翌月4月の発給数は29,900件に持ち直しましたが、これも前年の同時期との比較では22%減となります。5月の発給数はそこからさらに30%減少して25,125件、前年度比で45%減という結果となりました。この5月の大幅減少は、季節農業就労プログラムの就労ビザの発給が減ったことが大きな原因でした。
LMIAが「必要な就労ビザ」と「不要の就労ビザ」
これらの数字は今年に入って新しく発給された就労ビザを対象にしたデータですが、ここにはLMIAが必要な就労ビザとLMIA不要の就労ビザ、この2種類の就労ビザを含んでいます。
LMIAが必要な就労ビザは、雇用主が、カナダ人や移民で埋めることが出来ない人材不足を外国人を雇うことによって埋めることを目的として発給されます。
その一方で、LMIAが不要な就労ビザは、カナダ国内の経済や社会における広範囲な需要を満たすことに、より焦点が当てられています。この種の就労ビザには、GTS (Global Talent Stream)や、ポストグラデュエートビザ( PGWP :Post Graduation Work Permit) などが含まれます。
GTSとは、所定の企業で働く技術職、または非常に専門スキルの高い職で働く人のためのストリームです。このストリームの利点は、審査期間が短く、通常申請から2週間程度で就労ビザが発給されることです。これにより、特別に高い専門スキルを持つ外国人を企業が雇用する際、1ヵ月もかからずに就労をスタートしてもらうことも可能となります。
PGWP(ポストグラデュエートビザ)は、留学生がカナダのカレッジや大学を卒業した後に最大3年間働けるようになる就労ビザです。これは、留学生がカナダでの貴重な就労経験を得ることにつながり、またこの就労経験がカナダのエクスプレスエントリーシステムを使って移民申請をする際に高く評価されるため、永住権取得チャンスを大きく広げることにもなります。
そのため、多くの留学生にとってPGWP(ポストグラデュエートビザ)を取得することはとても大きな意味を持っているのです。カナダ移民局はこれを考慮して、新型コロナパンデミックの状況下で影響を受けている留学生に対する様々な支援を発表しています。
パンデミックの影響を考慮した移民局の施策
例えば、この9月から始まるセメスターでカレッジや大学のキャンパスでの授業が休止となり、オンライン受講を余儀なくされた留学生がたくさんいます。通常、PGWP(ポストグラデュエートビザ)の申請条件として、オンラインで受講した授業は有効とされていませんでした。ですが、カナダ移民局はパンデミックにより学校が閉まってしまうという、これまでにない特別な状況に配慮して、例外的に、このパンデミック期間のオンライン受講をPGWP(ポストグラデュエートビザ)申請の条件として認める方針を発表しました。
カナダ移民局は外国人受け入れ、ビザ発給を継続しています!
皆さんにぜひ知っていただきたいのは、このようにカナダ移民局は、新型コロナパンデミックの状況下であっても例年通りに就労ビザを発給するなど、カナダ社会のために有益であるという判断で外国人の受け入れを継続しています。
かつ、新型コロナパンデミックに影響を受けているカナダの一時滞在外国人を考慮した一時的な方針も数多く施行しています。平常時とは違うルールになっていたり、審査にかかる時間が違ったりしてはいますが、移民局が止まってしまっているわけではないのです。
大切なのは、最新の正しい情報を得ることです!
現在ビザ申請中の方や、これからカナダ渡航、ビザ申請をお考えの方も、正しい情報を入手してしっかりと準備をすれば心配することはありません。
ビザJPカナダも、カナダ移民局と足並みを揃え、皆さんのカナダ滞在、永住権取得をサポートします。新型コロナパンデミックを経て、私たちのリモートワーク環境も格段に充実しました。カナダ国内、国外問わず、どうぞ安心してご相談ください!
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