目次
こちらの記事は上記動画で解説しています!
2024年4月29日に、留学生のオフキャンパス就労に関するニュースが発表になりました。これを機に、留学生が働くルールを、再確認してみましょう。
オンキャンパスワークとオフキャンパスワーク概要
オンキャンパスワークとオフキャンパスワークの違いは、主に働く場所に関連しています。オンキャンパスワークは学校の敷地内での仕事や活動を指し、オフキャンパスワークは学校外での仕事や活動を指します。
いずれの場合も、働き始めることができるのは、学校のプログラムを開始してからです。就学前に働くことはできません。
オンキャンパスワーク
オンキャンパスワークは、大学や学校のキャンパス内で行われる仕事や活動のことを指します。これは、大学の図書館、研究室、教室、学生センターなど、学校の施設やエリアで働くことを意味します。学生や教職員がこの場所で行う仕事や活動がオンキャンパスワークとみなされます。
オフキャンパスワーク
オフキャンパスワークは、学校や大学のキャンパス外で行われる仕事や活動のことを指します。例えば、学生が学校の外でアルバイトをする場合や、教職員が自宅や別の場所でリモートワークをする場合がこれに当たります。オフキャンパスワークは、通常の就労やアルバイトなど、学校の外で行われる仕事全般を含みます。
オンキャンパスワークをもっと詳しく解説
ここからはオンキャンパスワークについてさらに詳しく解説していきます。
オンキャンパスワーク:働ける人
以下のすべてを満たす場合に、オンキャンパスで働くことができます。
- カレッジ、大学、大学院のフルタイムの学生である。
- 有効な学生ビザを持っている、または維持されたステータスがある。
- 最初の学生ビザにオンキャンパスでの就労を許可する条件が印刷されている。
- Social Insurance Number(SIN)を持っていること。
プログラムの全学期でフルタイムの学生で、最終学期に必修科目を履修するためにパートタイムで勉強する場合は、キャンパス内で働くことができます。
オンキャンパスワーク:働けない人
以下のいずれかに該当する場合、オンキャンパスでの就労を中止する必要があります。
- フルタイムの就学を終了した日(最終学期で他の条件を満たしている場合を除く。)
- 学生ビザの有効期限が切れ、延長申請をしていない場合。
- 休学期間中の場合。
- 転校する場合で、現在就学していない場合。
休学や転校で、学業に復帰し、学内で就労するためのすべての条件を満たした場合のみ、就労に復帰することができます。
オンキャパスワーク:働ける場所
オンキャンパスとは、学校のキャンパス内にあるすべての建物で働くことができることを意味します。キャンパスが複数ある場合は、在学中のキャンパスでのみ働くことができます。
ただし、以下の場合は、他の場所でも働くことができます。
- ティーチング・アシスタントまたはリサーチ・アシスタントとして働いている場合。
- 研究助成金に厳密に関連している場合。
留学生がキャンパス外で働く場合でも、学校に関連する施設、例えば図書館や研究施設、病院などでの就労が可能です。特に病院や公衆衛生に関連する場所での就労には、健康診断が必要とされることがあります。
オンキャンパスワーク:雇用主
オンキャンパスワークの雇用主は以下のいずれかです。
- 学校
- 教職員
- 学生団体
- キャンパス内でご自身でビジネスを経営している場合、あなた自身(例:キャンパス内でコーヒーショップを経営している場合など)
- 個人事業主
- 学校に学内サービスを提供する民間業者
オンキャンパスワーク:就労時間数
オンキャンパスで働く条件を満たしている限り、オフキャンパスでの就労に加え、何時間でも働くことができます。
オフキャンパスワークをもっと詳しく解説
ここからはオフキャンパスワークについてさらに詳しく解説していきます。
オフキャンパスワーク:働ける人
以下の条件をすべて満たしていれば、オフキャンパスで働くことができます。
- 指定教育機関(DLI)のカレッジ、大学、大学院のフルタイムの学生である。
- 受講期間が6カ月以上で、学位、卒業証書または修了証書につながるものである。
- 有効な学生ビザを持っている、または維持されたステータスがある。
- 学生ビザに、オフキャンパスでの就労を許可する条件が印刷されている。
- 社会保険番号(SIN)を持っている。
パートタイム学生の場合
以下の場合に限り、オフキャンパスで働くことができます。
- フルタイムの学生であるという条件を除き、上記の条件をすべて満たしている。
- 留学プログラムの最終学期であり、プログラム修了のために全課程を履修する必要がない。
オフキャンパスワーク:働けない人
以下のいずれかに該当する場合、オフキャンパスで働くことはできません。
- 学生ビザに、オフキャンパスでの就労は許可されていないと記載されている。
- 英語またはフランス語を習得するプログラム(ESL/FSL)のみを受講している。
- 一般教養科目のみを履修して学位、卒業証書または修了証書につながらない。
- フルタイムのプログラムに入学するために必要なコース(Prerequisite)のみを受講している。
オフキャンパスワーク:就学状況が変わった場合
学生ビザに「オフキャンパスでの就労を許可しない」と記載されていて、学外での就労が可能な就学プログラムに変更した場合、移民局に条件変更申請をすることができます。
例) ESLやFSLコースなどを履修するために学生ビザを取得し、その後フルタイムのカレッジ・大学・大学院プログラムに入学する。この場合、学生ビザの条件(学外での就労禁止)を解除するように、移民局に条件変更申請をすることができます。
オフキャンパスワーク:就労時間数
正規の学期または学業期間中
学生ビザの条件を満たしている限り、この時間数内であれば、1つ以上の仕事をすることができます。
期間 | 労働可能時間 |
---|---|
2024年4月30日まで | 時間制限無し |
2024年5月1日から | 週20時間まで |
2024年秋から | 週24時間まで |
夏季、冬季休暇中
冬休みや夏休み、秋や春の読書週間など、学校で予定されている休暇中であれば時間制限無しでフルタイムで働くことができます。残業をしたり、2つのアルバイトを掛け持ちして通常より多い時間働くことも自由です。
ただし、フルタイムで働くには、休みの前後ともフルタイムの学生でなければなりません。
オフキャンパスワークは週に何時間働けば「フルタイム」とみなされるかは決まっていません。学校のプログラムに、学校で予定されている休暇というものがない場合は、上記”正規の学期または学業期間中”の時間数まで働くことができます。
また、最初の学期が始まる前の休暇中に働くことはできません。
期間 | 労働時間 |
---|---|
休暇期間中 | 時間制限無し |
自営業やフリーランスでの就労の場合
働いた時間を記録し、学生ビザの条件を遵守していることを証明する責任があります。
労働時間は、以下のいずれかを行うために費やした全ての時間をカウントします。
- 賃金を得る
- サービスを提供したり、製品を販売したりすることで賃金を受け取る。
- サービスや製品の販売で手数料を受け取る
オフキャンパスワーク:留学プログラム修了後の就労
留学プログラム修了(卒業)後、フルタイムで働くためには2つの方法があります。
- 学生ビザの有効期限が切れる前に就労ビザを申請している場合
以下の条件をすべて満たしていれば、フルタイムで働くことができます。
・在学中にすでにオフキャンパスで働くことができた。
・学生ビザが切れる前に就労ビザまたはポストグラデュエートビザを申請している。
・就労ビザの審査の決定を待っている。 - 新たに別の就学プログラムを開始する場合
以下の条件をすべて満たしていれば、フルタイムで働くことができます。
・以前の就学期間中にすでにオフキャンパスで就労していた。
・有効な学生ビザを持っている、または有効期限が切れる前に学生ビザの延長を申請している。
・在学中の学校からプログラム修了(卒業)の確認書を受け取っている。
・DLIから新しいフルタイムの就学プログラムへの合格通知を受け取っている。
・以前のプログラムの修了(卒業)確認書を受け取ってから150日以内に新しいプログラムを開始する。
就労ビザまたは学生ビザ延長の申請が却下になった場合は、ただちに就労を中止してカナダを出国しなければなりません。
カナダ国外の就労
学生ビザの条件を満たしている限り、カナダ国外の雇用主のもとでリモートワークをすることができます。このような就労は、オフキャンパス就労時間制限にはカウントされません。
オンキャンパスとオフキャンパス就労の注意点
【注意点】
①:以下の2つは就学生自身が責任を持って管理する必要があります。
- オフキャンパスで働いた勤務時間を記録すること。勤務時間とは、賃金を得たり歩合を受け取ったりしている時間のことで、たとえその時間帯に待機していて実際に働いていない場合でも含まれます。
- 学生ビザの条件を遵守していることを証明すること。そのためには、積極的に勉学に励んでいること、規定時間以上働いていないこと、学生ビザに記載されているその他の条件を満たしていることを証明しなければなりません。
②規定時間数を超える労働は、学生ビザの条件違反となります。このような行為を行った場合、学生の身分を失う可能性があり、今後学生ビザや就労ビザ、永住権の許可が下りない可能性もあります。また、出国しなければならない場合もあります。
就労を始める前に、留学生も、留学生の雇用主も、キャンパス内外で働けるかどうかを確認する必要があります。条件を満たしていない場合は、カナダを出国しなければならない場合がありますので、充分にご注意ください。
まとめ
オンキャンパスとオフキャンパスでの就労は、留学生にとって重要な収入源であり、学業とのバランスを取りながら働くことが可能です。それぞれに規定や条件がありますので、これらを理解し遵守することが留学の成功には不可欠です。
また、就学中に働くことで、卒業後の就職の足がかりにしたり、コネクション作りをしたりすることもできます。実力主義のカナダの雇用市場では、卒業する前の修行・下積みが役立つことが多いです。
ビザや働き方の不明点や疑問は、お気軽にビザJPカナダにご連絡ください。
関連コラム
関連ニュース
永住権・ビザ取得なら
今すぐ相談しよう
カナダへの永住権やビザ申請は、自分で行う場合、提出書類が多くて大変で、間違いがないか不安に感じることもあるかもしれません。しかし、本気でカナダへの移住を考えているなら、移民コンサルタントのサポートを強くおすすめします。あなたの年齢、職業、家族の有無などによって、永住権を取得する方法はたくさんあります。専門家の助けを借りることで、自分の状況に合ったプランニングを確実に行うことができます。
プロの移民コンサルントがお悩みを解決
今すぐ無料相談する
移住プランニングから申請まで
ビザJPカナダひとつで完結
移民コンサルタントに相談すると、よりわかりやすく、スムーズに進めることができるでしょう。書類の提出や手続きにおいても安心感が増し、失敗のリスクを減らすことができます。あなたの夢を実現するために、専門家のアドバイスを受けながら、確実にカナダへの新しい一歩を踏み出しましょう。
イベント情報
タグ一覧
ランキング
2024年9月17日
ビザ申請で困った!カナダ移民局(IRCC)に問い合わせる4つの方法
目次1 ①Web Form2 ②Eメール3 ③コールセンターへ電話4 ④ATIPリクエスト/GCMS/オフィサーノート5 まとめ こちらの記事は動画でも解説しています ビザ申請中に問題発生!「審査が全
2024年6月21日
【2024年最新】カナダ移民局の学生ビザに関するよくある質問16選
目次1 2024年の学生ビザ改定に関するよくある質問1.1 Q:私が留学する州の学生ビザ発給数は何件ですか?1.2 Q:PALとは何ですか?1.3 Q:この新しい変更はいつから実施されますか?1.4
2024年8月28日
カナダで日本人が日本語の強みを活かせる仕事おすすめ14選
目次1 日本人のスキルが求められている職種1.1 保育士1.2 美容師1.3 大工1.4 調理師1.5 庭師1.6 翻訳者1.7 美容サロン(エステ、マツエク、ネイル)1.8 ドッグトリマー(グルーマ
2024年5月23日
2024年1月22日以降、しばらくは新規学生ビザの申請ができません!
目次1 Attestation letter に関する1/22追加情報2 Attestation letter が不要となる方3 配偶者オープンパーミット申請予定の方の場合4 今後、学生ビザを申請する