さてさて、スタッフブログでこうやって色々な人の経験や体験をビザを通してお伝えするこの内容もだいぶ板に付いてきたんじゃないでしょうか?
今日は35歳でカナダ移民を考え、奥様と子供2人を連れ日本からカナダへ移民されたSEの方のお話をご紹介させて頂ければと思います!IT分野はカナダ国内でも必要とされやすい分野の一つかと思われますし、こうやって自分の道を家族と共に歩んで来た方のお話はきっと誰かの背中を押してくれるんじゃないかと思いますので、是非ご覧ください!
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私は30歳の頃、妻との新婚旅行でカナダのシャトーレイクという所に来た時に「いつかカナダに家族で来よう…」という密かな夢を持っていました。
日本という国が嫌いだったわけじゃありません。しかし、私自身どうしてもカナダへ旅行した時のこの国の印象が忘れられなかったんです。
英語圏で銃社会じゃなく、医療が発達し、何より広大な土地が実現する大自然、そして綺麗な街並み。加えて、私がSE/PMといった仕事を請け負っていたこともあり、情報の発信源である英語を学びたいと考えていたことも一つの理由ではありました。
一人、カナダ行きを考え続ける日々
私がカナダへ移住することを考えている話しを妻にしたのですが、当然妻は猛反対。妻は妻で看護師として働いてきたキャリアが日本にあり、私は私でSEやプロジェクトマネージャーとして10年以上務めたにも関わらず、会社を辞めてカナダへ移住するなど、家庭の安定を考える妻にとっては余り勧められる物では無かったのは自然な事だと思うのですが、それでも私は諦めきれませんでした。
子供達の事を考えても、日本という国だけで生きる必要は無い、もっと沢山の物/事に触れ、日本では体験出来ない物を子供たちに知って欲しい。何より、世界は広いということを子供たちに伝えたい。
もちろん、私自身の為にも、家族の為にも、私はカナダ行きをなんとか実現させたいと夢を持ち続けてきました。
とりあえず、一ヶ月だけ滞在してみることに
妻との話し合いの末、まずは一ヶ月だけカナダに単身滞在してみることにしました。そもそもカナダでどうやって生きて行くのか、何が必要なのか、どうすればいいのか、そういった事を自分なりに調べるため、一ヶ月だけ日本を離れ視察に行くことにしたのですが、やはりカナダは良い。
一ヶ月という短い滞在の中で、私は家族で住む家や、ビザの手続き方法、その他様々な手続きを済ませ、気づいた時には日本帰国後すぐに会社に退職届けを出していました。
この時、私は35歳。世間からは働き盛りの大黒柱が何をやっているんだも思われていたことでしょう。妻にも無理を押し通したように思います。
しかし、そんな他人が自分の事をどう思うかという事実よりも、家族とこの国で暮らしたいという私の夢が何よりも大きかったのです。
『2年で帰国』妻と交わした約束
私の説得に根負けしてくれたのか、納得してくれたのかは今でも定かでは無いですが。妻には「2年。それで日本に帰る事を約束するなら…」と2年の滞在で家族揃って日本に帰ることを約束し、カナダ行きに頷いてくれました。
しかし、私には家族も必ずカナダが好きになってくれるという確信が既にこの時確信していました。
どう滞在するか=ビザの問題
当然私は30代をゆうに超えており、ワーキングホリデービザの申請は出来ません。そのため、まずは観光ビザでカナダへ渡ることにしました。
そして、当然語学面も乏しかった私はまず、ESLと呼ばれる語学学校へ3ヶ月通うことになったのです。
しかし、30も後半に差し掛かる自分が、例え語学だけなんとかした所で、外国人である自分を雇ってくれる会社が存在するのか。その事に危機感を覚えた私は更にカナダにある専門学校へマーケティングの勉強をしに1年間通うことを決意したのです。
カナダは学校に通うと働くためのビザを取得することが出来る制度がいくつかあり。この専門学校へ1年間通った後に、1年間は学校が認めた場所で働くことが出来るCoopビザを取得することになります。ESLを出た後、このCoopビザに切り替え学校に通い、一年が経過して卒業した後に、私はカナダでの職探しを始めました。
この間、パートタイム(アルバイトの様な扱い)での仕事を得たり、学校からの紹介でいくつかの仕事を得ることに成功はしたのですが、家族全員を養うことを考えると、当然フルタイム(正社員)での雇用を得るべきなのは明白。
ただ、今持てる経験やスキルを使ってそれが叶うかと言えば、少々頭を抱えてしまい。例えマーケティングの勉強を1年積んだとしても、やはりそれが即就職へ繋がるわけではありませんでした。
カナダ公立学校『BCIT』への入学を決意
しかし、ここは日本じゃなくカナダです。ここでは学校という所は私のような30代の人間でも通うのは普通の話、自分が必要とされる為であればたとえ何歳であろうと通うことが一般的な国。
そこで私はカナダの州立大学である『BCIT(British Columbia Institute of Technology)』という学校への入学を決意します。
しかし、北米の大学は入学が簡単でも滞在/卒業が難しいとは良く言った物で、私はBCIT入学をするために学生ビザを取得し、BCITの夜間コースへの入学を希望したのですが「もし、3ヶ月の間に授業の単位を一つでも落とせば、学生ビザは剥奪されます。」と宣告を受けてしまったのです。
まさに背水の陣でした。家族の滞在が出来るか出来ないかが、私の学校での成績に掛かっているなどと、なかなかこの歳で味わえる物ではありません。
しかし『親は強し』です。私の双肩に家族の将来が掛かっていると思えば、学校での苦行など全く気にはなりませんでした。
また、BCITという技術系に強い学校だったこともあり、私が日本で経験してきたSEとしての知識も大活躍。結果、私はこの3ヶ月単位を一つも落とさずに卒業することができました。
しかも、この学校は公立の学校であるため、私の妻にも働けるビザが出てくることになりました。
そして、BCITとは私立の専門学校とは違い、公立の学校です。カナダでの公立の学校とは、日本のそれとは比較出来ない程の泊が付き。
私は卒業後、Post Graduateビザ(政府が認めた学校を卒業後、授与出来る就労ビザ)を取得し、一年の労働許可を得て無事に現地の広告代理店に就職。現在永住権の申請を行っている最中になります。
妻の心変わり
この時既に妻と約束していた2年が過ぎていたのですが、この国に2年滞在し、妻の考えは既に180度変わっていました。子供たちの事を考えれば、養育費の額も、選択の幅も、子供たちの可能性も、大きく日本とは異なるのです。
子供たちが通う学校の話や、同じこのカナダに住むお母さん達のコミュニティから得る情報に感化されたのでしょう、最終的に妻の口から『カナダに永住しよう。』と言って貰えることが出来ました。
永住権が見えてきた
永住権までの過程において、私の場合最も難しいことはやはり就職でした。そして就職さえ上手く行けば、英語力(IELTS5.0以上)とカナダでの勤務経験が1年以上あれば永住は可能というのがビザコンサルタントからのお話だったので、私は無事にこれまでの過程で永住権までの道が見えてきました。
恐らく来年の今頃には私は晴れて永住権を獲得し、家族の未来をこの国で作っていくことが出来ると思います。
カナダや海外移住を考える人に一言
私は、いつか子供たちに『自分の夢は自分の力で叶える物だ』と言う事をこれまでの経験と合わせて伝える時がやってくるでしょう。
一度キリの人生を一体どう生きるか。親として何が出来るのか。私は私なりにそのことを考え続けた結果として、今この場所に経っています。
私は既に40を超え、海外行きを考える皆さんの中では年配に属する方でしょう。しかし、親として子にしてあげられることを考えるのに、私は年齢も性別も地域も何も関係無いと思うのです。
私は海外留学のアドバイスは出来ません。しかし『親として子にしてあげられることを忘れないで欲しい』というお願いはさせて貰えればと私は思います。私たちはそのためにがむしゃらであるべきだと、今はそう思います。
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