9月からカナダ留学をスタートした皆さんも、渡航から約1ヶ月。学校やカナダでの生活にも少しずつ慣れ、「そろそろアルバイトを始めたい」と考えている方も多いのではないでしょうか。
カナダでは、一定の条件を満たす留学生は、学生ビザ(Study Permit)だけで学校外(Off-campus)で働くことができます。
ただし、「学生ビザがあれば誰でも働ける」「アルバイトなら何時間働いても大丈夫」というわけではありません。
特に注意したいのが、授業期間中は原則として週24時間までという就労時間の制限です。
ルールを超えて働いてしまうと、学生ビザの条件違反となり、将来のビザ申請にも影響する可能性があります。
今回は、2026年現在の留学生の就労ルールについて、これからアルバイトを始めたい方に向けて分かりやすく解説します。
留学生は週24時間までアルバイトができる
一定の条件を満たしている留学生は、授業が行われている通常の学期中、学校外(Off-campus)で週24時間まで働くことができます。これは「1つのアルバイト先につき24時間」ではありません。
例えば、以下のように複数の仕事を掛け持ちする場合、すべてのOff-campusの仕事を合計して週24時間以内にする必要があります。
- レストランで週15時間
- カフェで週9時間
一方、学校内(On-campus)での就労については別のルールが適用され、就労資格を満たしている場合、原則として時間数の上限はありません。
誰でもアルバイトできるわけではありません:学校外で働くための条件
学生ビザを持っているだけで、自動的にOff-campusで働けるわけではありません。基本的には、以下のような条件を満たしている必要があります。
- 有効な学生ビザ(Study Permit)を持っている
- DLI(Designated Learning Institution)のフルタイム学生である
- 6ヶ月以上のAcademic、VocationalまたはProfessional Training Programに在籍している
- そのプログラムがDegree、DiplomaまたはCertificateにつながるものである、または認可された交換留学プログラムであること
- すでにプログラムを開始している
- 学生ビザに就労を認める条件が記載されている
- SIN(Social Insurance Number)を取得している
特に注意したいのは、学校が始まる前から働くことはできないという点です。9月入学の方であれば、学生ビザを持って早めにカナダへ入国していたとしても、実際にプログラムが始まるまでは就労できません。
パートタイム学生の場合
以下の両方の条件を満たす場合に限り、Off-campusで働くことができます。
- フルタイムの学生であるという条件を除き、上記の条件をすべて満たしている
- 留学プログラムの最終学期であり、プログラム修了のために全課程を履修する必要がない
語学学校やPathwayの学生は原則として働けません
ここは特に間違えやすいポイントです。英語またはフランス語を第二言語として学ぶESL/FSLプログラムのみを受講している場合、学生ビザを持っていてもOff-campusで働くことはできません。
これは、いわゆる「語学学校」に通っている場合だけではありません。カレッジや大学などのDLIが提供している語学プログラムであっても、受講しているのがESL/FSLのみであれば、原則としてOff-campus Workの対象にはなりません。つまり、「大学に通っているから働ける」「カレッジのキャンパス内で英語を勉強しているから働ける」というわけではなく、学校の種類ではなく、実際に在籍しているプログラムの内容が重要です。
また、カレッジや大学の本課程へ進学するためのPathwayやPreparatory Programなど、フルタイムの本課程への入学に必要なコースのみを履修している場合も、原則としてOff-campusで働くことはできません。その後、DiplomaやDegreeなどにつながる対象プログラムへ正式に進学した場合には、その他の条件を満たすことでOff-campus Workが可能になることがあります。
一般教養科目のみを履修していて、Degree、DiplomaまたはCertificateにつながらない場合も、Off-campusで働くことはできません。ただし、認可された交換留学プログラムで有れば働くことはできる場合もあります。
学生ビザに「Off-campusでの就労を許可しない」と記載されている場合
学生ビザに「Off-campusでの就労を許可しない」と記載されていて、学校外での就労が可能な就学プログラムに変更した場合、移民局に条件変更申請をすることができます。
例) ESL/FSLコースなどを履修するために学生ビザを取得し、その後フルタイムのカレッジ・大学・大学院プログラムに入学する。この場合、学生ビザの条件(学校外での就労禁止)を解除するように、移民局に条件変更申請をすることができます。
「学生ビザを持っている=アルバイトができる」ではありませんので、ご自身のプログラムが就労資格の対象になっているかを確認してから仕事を始めましょう。
冬休みやReading Weekなら24時間を超えて働ける?
学校が正式に定めているScheduled Break(予定された休暇期間)であれば、Off-campusで時間数の制限なく働くことができます。例えば、以下のような期間が該当します。
- Winter Break
- Summer Break
- Reading Week
ただし、自分で授業を休んで「今週は休暇にした」という場合はScheduled Breakにはなりません。また、単独の祝日(Statutory Holiday)や連休(Long Weekend)もScheduled Breakとはみなされません。IRCCでは、Scheduled Breakは学校によって正式に設定された連続7日以上の休暇期間であることを求めています。
さらに、Scheduled Breakを利用して時間制限なくOff-campusで働ける期間には、1暦年あたり合計180日までという上限があります。
休暇中は、残業をしたり、2つのアルバイトを掛け持ちして通常より多い時間働くことも自由です。ただし、フルタイムで働くには、休みの前後ともフルタイムの学生でなければなりません。
Off-campus Workは週に何時間働けば「フルタイム」とみなされるかは決まっていません。学校のプログラムに、学校で予定されている休暇というものがない場合は、通常の授業期間中の時間数まで働くことができます。
「学校が休みだからフルタイムで働ける」と自己判断せず、学校のAcademic Calendarで正式なScheduled Breakに該当するかを確認することが大切です。
休学中はアルバイトできる?
学校から認められたAuthorized Leaveであっても、休学している間はOff-campusで働くことはできません。また、学校を変更する際などに、実際に授業を受けていない期間についても原則としてOff-campusで働くことはできません。
就労資格は「学生ビザを持っているか」だけではなく、学生としての状況とセットで判断されます。
学校と学校の間は働ける?150日以内に次のプログラムを始めることが条件
一つのプログラムを卒業・修了してから、次のプログラムが始まるまでの期間については、一定の条件を満たせばOff-campusで時間制限なく働くことができます。主な条件は以下のとおりです。
- 前のプログラム在学中にOff-campusで働く資格があった
- 有効な学生ビザ(Study Permit)を持っている、または学生ビザの有効期限前に延長申請をしている
- 前の学校からプログラムを修了したことを示す書面を受け取っている
- 次のDLIのフルタイムプログラムへのLetter of Acceptanceを取得している
- 前のプログラムの修了確認を受け取ってから150日以内に次のプログラムを開始する
これらの条件を満たしていれば、次のプログラムが始まるまでの期間は、通常の授業期間中に適用される「週24時間まで」という制限を受けずに働くことができます。一方、次のプログラムの開始まで150日を超える場合は、前のプログラムの修了確認を受け取った日から150日を経過した時点で就労を停止しなければなりません。
そのため、「学校と学校の間だから働けない」とは限りません。前のプログラムを正式に修了していること、次のプログラムへの入学が決まっていること、そして150日以内に次のプログラムを開始することなど、IRCCが定める条件を確認することが重要です。
自営業やフリーランスなら24時間に含まれない?
自営業(Self-employed)やフリーランスだから24時間ルールの対象外、というわけではありません。自営業の場合も、自分自身で就労時間を記録し、Study Permitの条件を守っていることを証明できるようにしておく必要があります。
IRCCは、賃金を得るために働いた時間だけでなく、サービスや商品の提供によって報酬やコミッションを得るために費やした時間も就労時間として扱っています。「会社に雇われていないから大丈夫」と考えないようにしましょう。
日本の会社の仕事をカナダからリモートで続ける場合は?
少し特殊なのが、カナダ国外の雇用主のためにリモートで働くケースです。カナダ移民局(IRCC)は、学生ビザの条件を引き続き満たしている限り、カナダ国外の雇用主のためにリモートで働く時間については、週24時間のOff-campus Workの上限にはカウントしないとしています。
例えば、日本の会社との雇用関係を維持したまま、カナダからリモートワークをするようなケースが考えられます。ただし、税務上の取り扱いについては別途確認が必要になる場合があります。
2026年4月からCo-op Work Permitが原則不要に
2026年には、留学生の就労に関する大きな変更もありました。
2026年4月1日から、一定の条件を満たすPost-secondaryの留学生について、プログラムに必要なCo-opやInternshipなどの実習(Work Placement)を行うための別個のCo-op Work Permitが不要になりました。対象となる学生は、学生ビザ(Study Permit)のもとで、学校がプログラム要件として承認した実習に参加することができます。
これは通常のアルバイトとは別の仕組みですので、「Co-op Work Permitがなくなった=学生なら自由に働けるようになった」という意味ではありません。通常のOff-campus Workについては、引き続き週24時間などのルールを守る必要があります。
週24時間を超えてしまったらどうなる?
授業期間中に認められた時間を超えてOff-campusで働くことは、学生ビザの条件違反になります。移民局は、違反した場合には学生としてのステータスを失ったり、将来の学生ビザや就労ビザの申請に影響したり、カナダから出国しなければならなくなる可能性があると明記しています。
さらに、卒業後にポストグラデュエートビザ(PGWP / Post-Graduation Work Permit)を申請する場合にも注意が必要です。PGWP申請後、審査を待っている間にフルタイムで働くための条件の一つとして、在学中にOff-campusで働く資格があり、認められた時間数を超えて働いていなかったことが求められています。
Off-campusで働いた勤務時間とは、賃金を得たり歩合を受け取ったりしている時間のことで、たとえその時間帯に待機していて実際に働いていない場合でも含まれます。
就労を始める前に、留学生も、留学生の雇用主も、学校内外で働けるかどうかを確認する必要があります。
「少しくらいなら大丈夫」と考えず、給与明細や勤務記録などを保管し、自分自身でも勤務時間を把握しておくことをおすすめします。
学校内(On-campus)で働く場合の条件
On-campus Workは、大学や学校のキャンパス内で行われる仕事や活動のことを指します。これは、大学の図書館、研究室、教室、学生センターなど、学校の施設やエリアで働くことを意味します。
On-campusで働ける人
以下のすべてを満たす場合に、On-campusで働くことができます。
- カレッジ、大学、大学院のフルタイムの学生である
- 有効な学生ビザを持っている、または維持されたステータスがある
- 最初の学生ビザにOn-campusでの就労を許可する条件が印刷されている
- SIN(Social Insurance Number)を持っている
プログラムの全学期でフルタイムの学生で、最終学期に必修科目を履修するためにパートタイムで勉強する場合は、キャンパス内で働くことができます。
On-campusで働ける場所
On-campusで働くとは、学校のキャンパス内にあるすべての建物で働くことができることを意味します。キャンパスが複数ある場合は、在学中のキャンパスでのみ働くことができます。ただし、以下の場合は、他の場所でも働くことができます。
- ティーチング・アシスタントまたはリサーチ・アシスタントとして働いている場合
- 研究助成金に厳密に関連している場合
この場合、キャンパスの外にある学校の関連施設、例えば図書館や研究施設、病院などで働けることがあります。特に病院や公衆衛生に関連する場所での就労には、健康診断が必要とされることがあります。
On-campusで働く場合の雇用主
On-campusで働く場合の雇用主は以下のいずれかです。
- 学校
- 教職員
- 学生団体
- キャンパス内でご自身でビジネスを経営している場合、あなた自身(例:キャンパス内でコーヒーショップを経営している場合など)
- 個人事業主
- 学校に学内サービスを提供する民間業者
卒業したら、そのままアルバイトを続けられる?PGWP申請後の就労について
ここも注意が必要です。学校からCompletion Letter、Transcript、卒業を知らせるメールなどを受け取り、プログラムを修了したことが正式に確認された時点で、学生としての通常のOff-campus Work Authorizationによる就労は終了します。
ただし、PGWPの対象者が、有効な学生ビザを保持している間にPGWPを申請し、その他の就労要件も満たしている場合には、PGWPの申請後、審査中にフルタイムで働くことができます。そのため、「卒業したらPGWPが発給されるまで必ず仕事を辞めなければならない」というわけではありませんが、PGWPの申請時期や学生ビザの有効期限が非常に重要になります。
PGWPの申請が却下になった場合は、ただちに就労を中止してカナダを出国しなければなりません。
アルバイトも「学生ビザの条件」を確認してから
カナダでのアルバイトは、英語力を伸ばしたり、カナダでの仕事の経験を積んだり、新しい人間関係を築いたりする良い機会でもあります。
また、就学中のアルバイト経験が、卒業後の就職につながることも少なくありません。アルバイト先での働きぶりが評価され、卒業後にフルタイムのポジションをオファーされるケースもありますし、アルバイトで得たカナダでの職歴やリファレンス、人脈が、その後の就職活動でプラスになることもあります。
特に、卒業後にカナダでの就職を考えている方にとっては、在学中からカナダの職場環境に慣れ、仕事を通じてネットワークを築いておくことは大きなメリットがあります。就学に支障のない範囲で、就労ルールを守りながら、ぜひアルバイトにもチャレンジしていただきたいと思います。
一方で、留学生に認められている就労は、学生ビザに付随する一定の条件のもとで認められているものです。特に、以下のような点には注意しましょう。
- 「自分のプログラムは働けるプログラムなのか」
- 「週24時間を超えていないか」
- 「今は本当にScheduled Breakなのか」
- 「休学や転校によって就労資格が変わっていないか」
せっかくのカナダ留学です。アルバイトを始める際にも、ご自身のStudy Permitの条件と現在の学生ステータスを確認し、ルールを守りながらカナダでの就労経験を積んでいきましょう。
※本記事は2026年9月30日時点の情報をもとに作成しています。移民制度・就労条件は変更されることがありますので、実際に就労を開始する際には最新の移民局の情報をご確認ください。
白石ビザJPカナダが留学中の就労・学生ビザをサポートします
「自分のプログラムでアルバイトができるのか分からない」「転校や学校の間の期間に働いてよいか確認したい」「卒業後のPGWP申請まで見据えて準備したい」など、留学中の就労や学生ビザについて不安な点があれば、白石ビザJPカナダの無料相談をご利用ください。現在の状況をお伺いし、制度に関する一般的な情報をご案内いたします。個別の状況に合わせた具体的な判断やアドバイスは、政府公認コンサルタントによる有料のコンサルティングにて承っております。
このコラムはカナダ政府の公式情報を元に白石ビザJPカナダが内容を整理し、わかりやすくまとめたものです。
出典:Work off campus as an international student(英語)
出典:Can I work as many hours as I want if I’m eligible to work off campus?(英語)
移民コンサルタント
白石 有紀 (Yuki Shiraishi)
アメリカミシガン大学にて学士取得後、ニューヨークでマーケティングコンサルタントとして働く傍らニューヨーク市立大学MBAコースに就学。その後日本での旅行会社マネージャー経験を経て、カナダでのイミグレーションの仕事へ。2010年から移民コンサルタントとして活躍。白石ビザJPカナダ代表。
関連コラム
関連ニュース
永住権・ビザ取得なら
今すぐ相談しよう
カナダへの永住権やビザ申請は、自分で行う場合、提出書類が多くて大変で、間違いがないか不安に感じることもあるかもしれません。しかし、本気でカナダへの移住を考えているなら、移民コンサルタントのサポートを強くおすすめします。あなたの年齢、職業、家族の有無などによって、永住権を取得する方法はたくさんあります。専門家の助けを借りることで、自分の状況に合ったプランニングを確実に行うことができます。
プロの移民コンサルントがお悩みを解決
今すぐ無料相談する
移住プランニングから申請まで
白石ビザJPカナダひとつで完結
移民コンサルタントに相談すると、よりわかりやすく、スムーズに進めることができるでしょう。書類の提出や手続きにおいても安心感が増し、失敗のリスクを減らすことができます。あなたの夢を実現するために、専門家のアドバイスを受けながら、確実にカナダへの新しい一歩を踏み出しましょう。
イベント情報
タグ一覧
ランキング
2026年9月22日
ビザ申請で困った!カナダ移民局(IRCC)に問い合わせる4つの方法
カナダのビザ申請中に問題が起きたとき、移民局へ連絡したくても方法が分からず困るケースは少なくありません。 審査が進まない、届いたメールに質問や異議がある、といった場面で使えるWeb Form、メール、
2026年9月24日
カナダで日本人が日本語の強みを活かせる仕事おすすめ12選
白石ビザJPカナダの求人情報部門ウェブサイト「人材カナダ」には、日々カナダ国内の多くの求人情報が寄せられています。 最近では日本人だからこその強みを活かせる求人が増えてきており、カナダで日本人が活躍で
2026年9月24日
電子渡航認証(eTA)と観光滞在の違いを理解しよう
カナダに渡航する際、「電子渡航認証(Electronic Travel Authorization:eTA)」や「観光滞在」についての正しい知識が必要です。 しかし、これらの違いを正確に理解していない
2026年9月20日
ビザや永住権の審査期間と進捗状況の調べ方と手順を解説
ビザや永住権の申請をオンラインですると、ほとんどの場合その当日か翌日には、カナダ移民局から「申請を受理しました。」というレターが届きます。「あ~よかった。 」と一安心しますが、その最初の連絡が来て以降