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カナダ滞在中、就労ビザなしで仕事をしてはいけない、というのは多くの人が理解していると思います。では、ボランティアはどうでしょうか?「お金をもらわない無給・無報酬の仕事ならボランティアだから就労ビザなしでやってもよい。」そう思っている方が多くいらっしゃるようです。でも実際は、必ずしもそうではありません。
ボランティア活動が盛んなカナダでは、イベント運営やシニアホーム、デイケアなどのお手伝い、清掃活動など、特に留学中の学生さんなどにとっては、コミュニティに関わりながら様々な経験が得られる貴重な機会となることでしょう。でも、就労ビザなしで無給で働いてもよいかどうかは、ボランティアワークの内容、持っているカナダ滞在ビザの種類によって判断が異なります。
ボランティアワークとは?
ボランティアは、Volunteer Workと呼ばれます。そしてそれが、働くこと(Work)とみなされる場合と、純粋にボランティア活動(Volunteer Activities)としてみなされる場合とがあります。
正確な情報を知らないまま、結果として不法就労となってしまわないよう、ボランティアワークとビザについてお話します。
Work(働く=就労ビザが必要)とみなされる場合
1. その活動によって報酬が得られる場合
2. その活動が、通常カナダの労働者(カナダ人・永住者)は報酬を受けるような活動の場合
その活動によって報酬が得られる場合
こちらについては皆さんほとんど理解されていますが、給与を受け取らない代わりに住居を提供してもらったり謝礼などをもらうことも報酬としてみなされることを注意しなくてはなりません。
その活動が、通常カナダの労働者(カナダ人・永住者)は報酬を受けるような活動の場合
こちらについては知らない方が多いと思います。これはつまり、外国人のあなたがボランティアということで無償の労働を提供することで「カナダの人の雇用機会(仕事)を奪ってはいけない」ということなのです。
「経験を高められるので、お金をもらえなくても働きます!」と思うビジター(観光)のステータスの方や語学学校の学生さんもいらっしゃると思います。ですが、オフィスや施設、教育現場などのいわゆる職場では、無報酬であっても就労ビザなしでは働くことはできないのです。その部分をよく知らず、不法就労になってしまっていた、ということがありますので、注意しましょう。
では、就労ビザが必要ない、ビジターや語学学校の学生でもできるボランティアはどのようなものでしょうか?

Not Work(ボランティア活動=就労ビザが不要)とみなされる場合
下記4つに該当するものは、ボランティア活動とみなされ、就労ビザが不要となります。
非営利団体の活動に参加する場合
必ずしも非営利団体のすべてのその活動がボランティアになるとは限りませんが、カナダの人もボランティアで参加しているような海岸清掃活動、ホームレス援助活動などがこれに当たります。あくまでも単発的な活動で、カナダ滞在のメインの目的ではない必要があります。
見学を主目的として参加すること
例えば採掘現場などに足を運び、様子を観察することはできます。多少のお手伝いができるかもしれませんが、主要業務(この場合は採掘)に直接関わらない雑用にとどめる必要があります。
訪問中に家族や友人の手伝いをすること
たとえば遊びに行った家で食器を洗ったりなどは、報酬を得ずに行うことができます。ただし、家族や友人宅でナニーのように子どもの世話をしたり、家政婦のように家事を手伝うようなことは、就労とみなされますので、してはいけません。
滞在と引き換えにファームで1ヶ月以内の手伝いをすること
1~4週間の短期の農場での仕事はCompetitive(カナダの人の多くが必要とする仕事)とはみなされないため、農場に滞在する代わりに無償で手伝いをすることができます。とはいえ「1~4週間の短期」という点が重要です。
コンサルタントからの一言
このように、ビジター(観光)ステータスの方や語学学校の学生さんは、例え無給・無報酬であっても、上記のような明確に ”Not Work” とみなされる活動以外をすることができません。
ワーキングホリデービザは就労ビザの一種ですので、様々なボランティアワークにチャレンジすることができます。(一部、医療、子どもに関わる活動が制限されていることがあります)
また、カレッジ・大学・大学院の学生ビザを持っているフルタイムの留学生も、週20時間までであれば「Work」に該当する仕事もできますので、幅広くボランティア活動に参加することができます。
不法就労が判明すると、国外退去命令が下され、その後6ヶ月間は、カナダに再入国もビザの再申請もできなくなります。また、次回のビザ申請や将来の移民申請に支障が出たりする可能性もあります。
判断が難しい場合は、必ず事前に移民コンサルタントにご相談ください。
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