カナダ移民局(IRCC)は、2026年9月4日より、有効な就労ビザ(Work Permit)を持つ外国人が、一定の条件のもと、学生ビザ(Study Permit)を取得せずに6ヶ月以内のプログラムを受講できる新たな一時的特別措置を開始しました。
これにより、現在カナダで就労ビザを持って働いている方は、条件を満たせば、学生ビザを別途取得することなく、仕事をしながら短期間の学校やトレーニングプログラムなどに通うことができます。
今回の措置は、2027年12月31日まで実施される予定です。
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対象となる人:有効な就労ビザと6ヶ月以内のプログラムが条件
今回の措置を利用するための条件は、以下の2点です。
- 有効な就労ビザを持っていること
- 受講するプログラムが6ヶ月以内であること
条件を満たしている場合、6ヶ月以内、または現在持っている就労ビザの有効期限までの、いずれか早い時点まで学生ビザなしで就学することができます。
例えば、就労ビザの有効期限があと4ヶ月の場合には、この措置を利用して就学できるのも就労ビザの有効期限までとなります。
ワーキングホリデーやポスグラなどオープンワークパーミットの方も対象
今回の措置では、対象となる就労ビザの種類は限定されていません。そのため、ワーキングホリデーやポストグラデュエートビザなどのオープンワークパーミットを持っている方も、有効な就労ビザを持っており、受講するプログラムが6ヶ月以内であれば対象となります。
例えば、ワーキングホリデーでカナダに滞在している方が、仕事をしながら語学コースや短期の職業関連プログラムなどを受講するといった利用方法も考えられます。
これまで「働くことを優先したいけれど、同時に英語力や仕事に必要なスキルも身につけたい」と考えていた就労ビザ保持者にとっては、選択肢が広がる変更といえるでしょう。
学校から証明を求められた場合は就労ビザを提示
入学を希望する学校などから、学生ビザなしで就学できることの証明を求められる場合があります。
その場合は、有効な就労ビザを提示することで、この一時措置の対象であることを証明できます。
就労ビザに就学に関する条件が記載されている場合の扱い
通常は、就労ビザに記載されている条件を守る必要があります。
しかし、今回の一時措置を利用する場合、就労ビザに記載されている就学に関する条件については、この措置の対象となる就学を行ううえで適用されません。
一方、学校に通うために勤務時間を減らすなど、現在の雇用契約の条件を変更する必要がある場合には、雇用主との調整が必要です。
Co-op(実習)を含むプログラムは就労ビザの種類に注意
今回の特別措置を利用して学生ビザなしで就学し、そのプログラムにCo-opなどの実習が含まれている場合には、現在持っている就労ビザの種類にも注意が必要です。オープンワークパーミットを持っている方は、Co-opのために新しい就労ビザを申請する必要はありません。
一方、雇用主限定就労ビザを持っている方の場合、Co-op先の雇用主または職種が現在の就労ビザに記載されている雇用主・職種と異なる場合には、Co-opを開始する前に、新しい雇用主限定就労ビザを取得する必要があります。
なお、通常どおり学生ビザを取得して就学し、実習の要件を満たす場合には、2026年4月1日以降、学生ビザでCo-op就労を行うことができます。
フルタイムで就学する場合は永住権申請への影響に注意
今回の一時措置を利用してフルタイムで就学する場合、将来的にカナダの永住権申請を考えている方は特に注意が必要です。
移民局によると、この措置を利用してフルタイムで就学している期間中に得た職歴は、以下にはカウントされません。
- カナディアンエクスペリエンスクラス(CEC)の申請資格に必要なカナダ職歴
- エクスプレスエントリーのComprehensive Ranking System(CRS)におけるCanadian work experience points
つまり、有効な就労ビザを持って実際に働いていたとしても、この一時措置を利用してフルタイムで就学している期間については、カナディアンエクスペリエンスクラスやエクスプレスエントリーにおけるカナダ職歴として利用できない点に注意が必要です。
特に、カナディアンエクスペリエンスクラスやエクスプレスエントリーでの永住権申請を目指してカナダで職歴を積んでいる方は、学校への入学を決める前に、就学が将来の永住権申請にどのような影響を与えるか確認することをおすすめします。
ケベック州で働いている方も対象(CAQも不要)
今回の一時措置は、ケベック州で働いている就労ビザ保持者も対象となります。条件を満たしている場合、学生ビザだけでなく、就学のためのQuebec Acceptance Certificate(CAQ)も必要ありません。
ケベック州におけるCAQの一時的な免除についても、今回の一時措置と同じ2026年9月4日から開始されています。
2027年12月31日までの一時的な措置
今回の一時措置は、2027年12月31日まで実施される予定です。
これまで学生ビザの取得が必要だと思って学校への入学を検討していなかった就労ビザ保持者にとっても、6ヶ月以内のプログラムであれば、仕事を続けながら就学できる選択肢が広がりました。
特に、ワーキングホリデーなどでカナダに滞在しながら語学力を高めたい方や、仕事に関連する短期プログラム、資格取得のためのトレーニングなどを受講したい方にとっては、活用できる可能性のある制度です。
一方で、フルタイムで就学する場合には、その期間中の職歴がカナディアンエクスペリエンスクラスやエクスプレスエントリーのカナダ職歴としてカウントされないなど、将来の永住権申請に影響する可能性があります。
永住権取得を目指してカナダで働いている方は、「学生ビザなしで学校に通える」という点だけでなく、今後の永住権申請プランも含めて検討することをおすすめします。
白石ビザJPカナダが就労ビザ・学生ビザ・永住権申請をサポートします
白石ビザJPカナダでは、就労ビザや学生ビザの申請だけでなく、将来の永住権申請を見据えたプランニングもサポートしています。
今回の一時措置を利用して就学を検討されている方は、現在のビザの条件や永住権申請への影響も含めて、ぜひ早めにご相談ください。
このニュースはカナダ政府の公式情報を元に白石ビザJPカナダが内容を整理し、わかりやすくまとめたものです。
出典:Public policy allowing some work permit holders to study without a study permit(英語)
移民コンサルタント
白石 有紀 (Yuki Shiraishi)
アメリカミシガン大学にて学士取得後、ニューヨークでマーケティングコンサルタントとして働く傍らニューヨーク市立大学MBAコースに就学。その後日本での旅行会社マネージャー経験を経て、カナダでのイミグレーションの仕事へ。2010年から移民コンサルタントとして活躍。白石ビザJPカナダ代表。
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