カナダで外国人労働者の雇用を検討している企業様、および就労ビザ(就労許可)の取得を目指す方に向けた重要なアップデートです。
カナダで外国人労働者の雇用を検討している企業様、および就労ビザ(就労許可)の取得を目指す方に向けた重要なアップデートです。
カナダ政府は2026年8月18日、LMIA(Labour Market Impact Assessment)のLow-Wage Streamにおける、外国人労働者数の上限(CAP)に関するルールを更新しました。
今回の変更により、複数の小規模な店舗や事業所を運営する雇用主は、これまでより多くの就労場所でLow-Wage LMIAを利用できる可能性があります。ルールの変更点や、企業への具体的な影響について解説します。
Low-Wage LMIAの「CAP」とは
LMIA Low-Wage Streamでは、外国人労働者への過度な依存を防ぐため、ひとつの就労場所で雇用できるLow-Wageの外国人労働者数に上限が設けられています。原則として、Low-Wageの外国人労働者は、各就労場所の従業員数の10%までです。
ただし、次のような一部の分野には20%の上限が適用されます。
- 建設業
- 食品製造業
- 病院
- Nursing and residential care facilities
- 一部の在宅介護・チャイルドケア職種
【従来】従業員10人未満の特例とこれまでの課題
従業員が10人未満の場合、通常どおり割合を計算すると、外国人労働者を1人雇用しただけで10%または20%の上限を超えてしまいます。
そのため、カナダ政府は以前から、小規模雇用主についてはCAP計算上の従業員数を「10人」とみなす特別な計算方法を採用していました。
これにより、実際の従業員数が10人未満でも、次の人数までLow-Wageの外国人労働者を雇用できる取扱いとなっていました。
| 適用されるCAP割合 | 雇用できるLow-Wage外国人労働者の最大数 |
|---|---|
| 10%枠 | 最大 1人 |
| 20%枠(対象分野) | 最大 2人 |
したがって、「従業員10人未満でも1人または2人を雇用できる」という取扱い自体が、今回新たに導入されたわけではありません。
従来のルールの課題:カナダ国内の全事業所合計で判断されていた
今回変更されたのは、この特別な計算方法を利用できる雇用主の範囲です。従来は、カナダ国内にあるすべての就労場所の従業員を合計して、雇用主全体の従業員数が10人未満であることが条件でした。
そのため、ひとつひとつの店舗は小規模でも、複数店舗の従業員を合計すると10人以上になる会社は、この特別な計算方法を利用できませんでした。
なお、通常のCAP計算そのものは以前からwork location(就労場所)単位で行われています。今回変わったのは、従業員数を10人とみなす小規模雇用主向けの特別な計算方法について、その適用条件が雇用主全体から個々のwork location単位へ変更されたことです。
【新ルール】8月18日以降は「個々の就労場所ごと」に判断
2026年8月18日以降は、雇用主全体の従業員数ではなく、個々のwork locationの従業員数によって、この特別な計算方法を利用できるかどうかが判断されます。
各work locationの従業員数が10人未満であれば、会社全体として10人以上を雇用していても、その就労場所については次の人数までLow-Wageの外国人労働者を雇用できる可能性があります。
- 通常の10%枠:各work locationで最大1人
- 対象分野の20%枠:各work locationで最大2人
複数店舗を運営する会社への影響(具体例)
今回のルール変更がどのような影響をもたらすのか、具体例で比較してみましょう。
【条件】それぞれ7人の従業員が勤務する店舗を3店舗運営している会社(会社全体の従業員数は21人)
| ルール変更前(従来) | ルール変更後(2026年8月18日以降) | |
|---|---|---|
| 特例計算の適用 | 適用不可(全事業所合計が21人で10人以上のため) | 適用可能(各店舗の従業員数が7人で10人未満のため) |
| 10%枠の雇用可能数 | 基準を満たせず雇用不可 | 各店舗で最大1人(3店舗合計で最大3人) |
| 20%枠の雇用可能数 | 基準を満たせず雇用不可 | 各店舗で最大2人(3店舗合計で最大6人) |
このように、各店舗について従業員数を10人としてCAPを計算できるようになるため、複数店舗を運営する企業にとっては大きなメリットとなります。
CAP計算に含まれる従業員の定義
CAPを正確に計算するためには、各work locationの従業員数を正しくカウントする必要があります。各work locationの従業員数には、次の人やポジションが含まれます。
- フルタイム従業員
- パートタイム従業員
- LMIAを通じて雇用されている外国人労働者
- その他の就労ビザで勤務している外国人労働者
- 休職中で復職予定の従業員
- 承認済みのLMIAがあるものの、まだ勤務を開始していない外国人労働者
- 今回のLMIA申請で雇用を希望するポジション
フルタイムは週平均30時間以上、パートタイムは週平均30時間未満とされ、CAP計算ではパートタイム従業員1人を0.5人として数えます。
その他のLow-Wage LMIA要件は引き続き適用されます
今回の変更は、Low-Wage LMIAのCAP計算に関するものです。Low-Wage Stream全体の要件が緩和されたわけではありません。雇用主は引き続き、求人広告、カナダ人・永住者の採用努力、外国人労働者の往復交通費、適切で負担可能な住居の確保、必要な医療保険などの要件を満たす必要があります。
また、失業率が6%以上の大都市圏では、原則としてLow-Wage LMIAが審査対象外となるルールも引き続き適用されます。ただし、職種や産業などによって例外があります。
白石ビザJPカナダからのコメント
今回の変更は、単に「従業員10人未満でも外国人労働者を1人または2人雇用できることを明確化した」ものではありません。
その取扱いは以前から存在していましたが、これまではカナダ国内の全事業所を合計して従業員10人未満であることが必要でした。今回、その適用判定が個々のwork location単位へ変更されています。
1店舗のみを運営する小規模雇用主にとっては、実務上の取扱いはこれまでと大きく変わりません。一方、飲食店、小売店、クリーニング会社、介護関連事業など、少人数の店舗や事業所を複数運営する雇用主にとっては、利用できるLow-Wage LMIAの人数が増える可能性がある実質的な変更です。
ただし、各店舗や事業所が実態のある独立したwork locationであることや、従業員数の計算が正確であることを、給与記録などによって説明できるよう準備しておく必要があります。
【無料相談】まずは現在の状況やご希望をお聞かせください
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このニュースはカナダ政府の公式情報を元に白石ビザJPカナダが内容を整理し、わかりやすくまとめたものです。
出典(更新日:2026年8月18日):Hire a temporary foreign worker in a low-wage position: Program requirements(英語)
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