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10月17日よりカナダ国内にて大麻に関する新たな法律 “The Cannabis Act” が施行されます。これにより、カナダ国内での大麻(別称マリファナ、カナビス)使用が医療用のみならず、娯楽目的を含めて合法化されます。
これを私たち日本人はどのように受け止めるべきでしょうか?カナダ国内でも未だ議論も残る中、日本人である私たちの考えも様々です。同じ日本人でも、カナダとの関わり(カナダ国籍取得者、移民、留学中、旅行、今後留学や移民を考える方など)と、社会的立場(カナダで就労中の方、子育て中の方、カナダに子どもを留学させる方、カナダ国籍の配偶者を持つ方など)によっても、考えは異なることでしょう。
ですが、誰もが正確な情報を得て理解することが、まずは大切なことと考え、カナダと関わる日本人として知っておくべき、”The Cannabis Act”に関する情報をまとめました。
日本の大麻取締法は、海外滞在・在住中の邦人にも適用される
まず第一にしっかりと認識しなくてはならないのは、日本の法律、規定は、その行為が海外において行われた場合であっても適用されることがあるということです。外務省からは、カナダ在留邦人に向け、日本の法律を遵守し、日本国外であっても大麻に手を出さないという注意喚起が大使館、領事館などを通じて出されています。
※日本では大麻取締法において、大麻の所持・譲受(購入を含む)等については違法とされ、処罰の対象となっています。
カナダの新法”The Cannabis Act”の概要
2018年10月17日より施行。娯楽利用も含めた合法化に至る主たる目的は、「未成年者の大麻利用を規制する」「犯罪組織の資金源を絶つ」「健全な大麻利用を促進させる」などがあります。
合法化の理由については、以前スタッフブログ「カナダはなぜマリファナを合法にすべきだったのか?」でまとめました。
大麻に関する法律(ブリティッシュコロンビア州の場合)
大麻をどのように規制するかの細かな法律は、連邦政府が制定した大枠の法律の中で、各州によって制定されています。そのため、成人年齢(大麻が購入できる年齢)など、州によって異なることを覚えておかなくてはなりません。
ここでは、バンクーバーのあるブリティッシュコロンビア州の大麻取り扱い法について、BC州発行の情報に基づき紹介します。
子ども(未成年者)を守るための法律
ブリティッシュ・コロンビア州で大麻を購入、所持、利用、栽培するには19歳以上でなくてはなりません。大麻の喫煙、Vaping(リキッドを入れるタイプの電子たばこでの喫煙)は、公園、学校など子どもが多く利用する公共の場では禁じられています。なぜなら、大麻の煙は子どもにとって害のあるものだからです。
健康を守るための法律
大麻は、年齢に関わらず脳機能に影響を及ぼします。特に、脳が未発達、または成長中とされる25歳以下の人間の脳に害を及ぼします。大麻が健康を害する可能性があること、その影響は人によって異なることを認識しなくてはなりません。
安全なコミュニティを守るための法律
成人は、政府管轄、またはプライベート販売店、オンラインショップにて大麻を購入できます。ただし、公共の場で大麻所持が出来るのは一度に30グラムまでと決められています。大麻使用(喫煙、Vaping)ができる場所は、タバコ喫煙ができる場所とほぼ同様です。ですが、そこを管轄するローカル自治体がさらなる規制を設けることができます。
大麻の栽培について
成人は、一世帯につき4株までの大麻を栽培することが許されています。ただし、大麻が公共の目につかない場所を利用して栽培しなくてはなりません。
道路交通法でも大麻が取り締まられます
Drug-impaired(ドラッグの影響を受けている)ドライバーは、厳しい処罰の対象になり、罰金、あるいは免許停止が課せられ、悪質な場合は実刑となります。
カナダ国内外に旅行をする際の注意点
大麻を所持してカナダ国境を通過するのは、出国、入国ともに違法です。これは、旅行先がどこであるかに関わらず適用されます。大麻を所持してカナダ国境を通過してはいけません。
また、大麻に関する法律はカナダ国内であっても州によって規制が異なります。大麻購入、使用が許される成人年齢、使用が許されている場所など、旅先での規制を正しく理解しなくてはなりません。
※なお、大麻の利用目的(医療目的か娯楽目的か)によっても規制が異なります。
最後に
ブリティッシュ・コロンビア州政府が強調しているのは、大麻利用は、それに関しての考え方、意見も人それぞれに異なりますということ。カナダ政府の大きな試みに、人々がしっかりと事実を認識し、オープンに意見が言えることも肝要であると言えそうです。
皆さんはどう考えますか?ビザJPカナダでは、今後も引き続きこのテーマについてまとめて発信します。近く、カナダ在住邦人の皆さんが特にご興味をお持ちの、「大麻について、子どもとどんな情報をどのように共有していくべきか」についてまとめます。また一緒に考えていきましょう。
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