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2024年10月24日に発表された2025~2027年の移民受け入れ計画では、住宅・インフラサービスへの負担を軽減するために、カナダへ来る留学生や外国人労働者の数を減らすことが含まれていました。
カナダ政府は、移民を持続可能な水準に戻すことを発表しており、その一環としてカナダにおける外国人の人口を5%未満に抑えることを目指しています。
以下のデータは、カナダにおける現在の留学生数および外国人労働者数の概要を示したもので、2025年6月30日時点で最新の情報です。
カナダへの新規留学生・外国人労働者の入国数
カナダに入国する留学生や外国人労働者の数は減少しており、2025年1月から6月までのカナダ入国数は、2024年1月から6月と比較して214,520人少ない結果となりました。

引用:Understanding student and temporary worker numbers in Canada
この減少傾向は「持続可能な移民政策を実施する」というカナダ政府の取り組みを反映しています。
カナダにおける留学生
2024年6月には10,000人以上だった留学生の入国数が、2025年6月には半減し、4,185人まで落ち込みました。2025年1月から6月までに入国した新規留学生は、2024年1月から6月と比較して88,617人少ない結果となっています。

引用:Understanding student and temporary worker numbers in Canada
学生ビザのデータには季節的な変動があり、夏に大きく増加する傾向があります。これは、学年度が始まる9月前に多くの学生ビザが発給されるためです。
これまでにカナダ政府が行った政策
- 留学生数の上限設定
2024年に学生ビザ数に上限を設け、2025年にはさらに10%削減することを発表しました。 - 留学生プログラムの強化
学生ビザの不正を防ぐために、入学許可証の審査の強化、資金要件引き上げを行い、また「スチューデント・ダイレクト・ストリーム(Student Direct Stream)」と呼ばれる特定の国籍に対して学生ビザの審査を迅速化するストリームを終了しました。
カナダにおける外国人労働者
2024年6月には約36,000人だった外国人労働者の入国数が、2025年6月には10,000人程度減少し、24,058人となりました。2025年1月から6月までに到着した外国人労働者は、2024年1月から6月と比較して125,903人少ない結果となっています。

引用:Understanding student and temporary worker numbers in Canada
これまでにカナダ政府が行った政策
カナダ政府はすでにカナダにいる人々に雇用機会を提供することに重点を置いています。
- LMIA申請の大幅な規制
2024年9月26日、カナダは職場ごとの低賃金雇用を10%に上限設定(需要の高い一部の分野では20%)し、さらに失業率が6%以上の都市部ではLMIA申請ができなくなりました。2024年11月8日以降、賃金中央値の基準が引き上げられたことにより、より多くの職種が規制の対象となっています。 - ポストグラデュエートワークビザ(PGWP)の申請資格の厳格化
移民政策および労働市場のニーズにより適合させるため、PGWPの申請資格を厳格化しました。 - 一時滞在者の配偶者の就労ビザを制限
留学生や外国人労働者の配偶者に対する就労ビザの申請資格を厳格化しました。
「カナダ国内フォーカス」
カナダの移民政策では、持続可能な移民水準の達成だけでなく、長期的な経済成長を支えることも目的としています。2025年~2017年の移民受け入れ計画において「カナダ国内フォーカス」を強調しており、永住権を目指す197,650人のうち約42%にあたる82,980人がカナダ国内での職歴や学歴を基に申請する人に割り当てられています。
2025年上半期の成果
2025年1月から6月の間に、10万人以上の一時滞在者が永住権を取得しました。多くは、労働市場や地域のニーズに合致した人材を選ぶために設計されたエクスプレスエントリーや 州ノミネーションプログラムを通じて永住権を申請しています。
こうした人々は、カナダでの学歴や就労経験、公用語である英語またはフランス語の高い言語能力を持っていることから、カナダ社会に適応することに成功していると統計では述べられています。
今後の展望
カナダは引き続き世界中から優秀な人材を惹きつけつつ、インフラ・住宅・サービスへの負担を軽減することを目標としています。
カナダに居住しているだけで永住権申請に有利になるわけではありませんが、カナディアンエクスペリエンスクラスでの永住権申請枠が多いことから、まずはスキルド職種でカナダでの1年以上の就労経験を積み、英語力を高めることを目標にしてみてはいかがでしょうか。
弊社では、最新の政策動向を踏まえ、学生ビザや就労ビザの代理申請、永住権取得までの最適なプランニングなど、お客様一人ひとりの状況とご希望に合わせてご提案いたします。
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