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ケアギバーは永住権申請しやすい!はもう過去の話?


こちらの記事は動画でも解説しています

カナダ永住権カテゴリーは、いくつもありますが、大きく分けて「職歴や学歴を使う」「カナダ人もしくは永住者の家族になる」の2つに分けられ、申請者の多くが前者に該当します。

ケアギバークラスも、職歴や学歴を使って申請する永住権カテゴリーの中の一つです。このケアギバークラスでの永住権申請を検討する方多くいらっしゃいますが、ここ数年はプログラム改定なども含め状況が大きく変化しています。この記事では、ケアギバークラスで永住権取得を目指すことについて、現状をまとめてお話しいたします。

ケアギバークラスが他のカテゴリーとは違う特徴

ケアギバークラスとは?
ケアギバークラスは、個人宅でベビーシッター/ナニー(Home Child Care Provider)もしくは介護士(Home Support Worker)として働いて、その経歴で永住権申請をするカテゴリーです。合計でフルタイムの2年相当(2023年4月30日以降はフルタイム1年相当)雇用されたという職歴ができれば、永住権申請に進むことができます。

他のカテゴリーとの大きな違い
職歴や学歴で永住権申請を目指す場合、エクスプレスエントリーや州ノミネーションプログラムの多くがポイントシステムを採用しています。申請条件を満たした人は職歴、学歴、英語力などのプロフィールをまず登録し、プロフィールの合計スコアが高ければ申請に進むことが出来るという2つのステップを踏まなければならず、多くの方が、高いポイント獲得に苦戦しています。

その一方で、ケアギバークラスではポイントシステムが導入されていないため、申請条件を満たし、カナダ国内での2年(現在は1年)の就労経験があれば永住権申請に進むことができます。比較的、申請しやすく見えるため、このカテゴリーでの申請を検討する方は常に一定数いらっしゃいます。

ケアギバークラスの現状と注意点

ケアギバークラスではポイントシステムが導入されていないことから、一見「あ、私でも目指せる!」と見えがちですが、現在のケアギバークラスでの申請には、多くの注意が必要です。

注意点① 就労ビザ取得に時間がかかっている!
ケアギバークラスでは、永住権申請と同時に就労ビザ(雇用主を限定しないオープンワークパーミット、ただしケアギバー職種限定)の申請が可能です。ですが現在、この就労ビザの審査に、非常に長い時間がかかっています。移民局のウェブサイトには、Home Child Care Providerの就労ビザ審査は36ヶ月、Home Support Workerの就労ビザは35ヶ月と、約3年の審査期間を要すると掲載されています。そのため、ケアギバークラスで永住権申請につながるジョブオファーを得て、このケアギバー就労ビザを申請したとしても、就労開始が3年先になる・・・全く現実的ではありません。

では、どうするのか?

解決方法として、雇用先にスポンサーになってもらい、LMIAを取得してもらって就労ビザの申請をするという方法があります。ただし、Home Child Care ProviderやHome Support Workerの職種での就労ビザ申請の場合、就労ビザ申請時に、申請者はカナダに学生ビザもしくは就労ビザで滞在していなければならないという規定があります。つまり、観光で滞在中の方や、カナダ国外にお住まいの方は、就労ビザの取得ができません。

注意点② 受付上限数が決まっている
ケアギバークラスには、年間の申請受付人数に上限が設けられています。この人数は毎年年始に発表になります。2023年はHome Child Care ProviderとHome Support Worker、それぞれの職種で各2750人の申請枠でした。毎年の傾向として、Home Child Care Providerの職種では、1月に申請受付が開始になると、すぐに数日のうちに枠がいっぱいになり、それ以降は一切申請を受け付けなくなります。2024年も各2750人の申請枠が用意されるのかは、現在のところわかっていません。

注意点③ 2024年には大きな改定が予定されている!
現在のケアギバークラスは「2019年6月18日から5年間」の試験的に実施されている永住権申請カテゴリーです。2019年以前にも、別の申請条件・申請手順でケアギバー職種が対象のカテゴリーがあったのですが、それを改良すべく試験的にできたのが現在のケアギバークラスです。

2024年6月18日以降にこのカテゴリーがどうなるかはまだ発表になっていませんが、現在全くうまく機能していないこのカテゴリーは、おそらく大きな改定があるだろうと予想されています。また、来年6月までとなると、2024年は申請人数枠が半減する、もしくは新しい申請受付を見送るということさえあり得るかもしれません。

ケアギバークラスで永住権を目指すかどうか?

この現状を考えると、これから永住権申請を目指す場合、ケアギバークラスを選ぶかどうか、慎重に計画を進める必要があると言えます。

「是非カナダでケアギバーの仕事をやりたい!」という方は、当面は就労ビザで職歴を積むにとどめ、永住権申請は、2024年の改定内容が発表になるまで計画を保留にする方が良いかもしれません。「カナダの永住権取得が第一優先!」という方は、ケアギバーだけではなく、その他の職種での申請も検討しておく必要があるでしょう。

もしケアギバーで永住権申請が目指せなくなった場合にすぐに方向性を変えることができるように選択肢を広げておくと、時間も費用も無駄にすることなく永住権を目指すことができます。

ビザJPカナダでは、これまでに大変多くのお客様より、様々なカテゴリーでの永住権代理申請をお任せいただきました。また、これからカナダ永住を目指す方からも、常にご相談をいただいておりますので、幅広い選択肢の中からお客様一人一人に最も適したご提案で、皆様のお力添えができると思います。

カナダ永住をお考えでしたら、是非なるべく早い段階で、ビザJPカナダまでお問い合わせください。

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