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最新の国勢調査によると、カナダの総人口に占める移民の割合は23%と過去最大となり、100年ぶりに記録を更新したそうです。
2023年も、カナダ政府は引き続き移民を積極的に受け入れる姿勢を崩さないようです。カナダは、国が社会的、経済的に発展し続けることを願うために移民を増加させる取り組みを続ける構えです。
バックログ(未処理申請書類)の減少
2022年9月以降、カナダ移民局が抱える申請バックログ(審査が完了せずに滞っている未処理申請書類)の数が減少してきています。カナダ移民局の公表によると、2022年にはバックログを40万件減少させたとのこと。カナダ移民局はバックログを減らすために8500万ドルの追加予算を設け、それらの業務にあたる職員を増員したり、AIを導入したりしています。2023年も、カナダ移民局のサービスの向上とバックログ減少に期待したいところです。
2023年の移民受け入れ計画目標
2023年以降3年間のの移民受け入れ計画は、2022年11月に Immigration Levels Plan 2023-2025が発表されており、詳細はこちらのニュース「カナダ政府が Immigration Levels Plan 2023-2025(移民受け入れ計画)を発表」でご覧いただけます。
この中で2023年カナダは過去最高の移民目標を設定しています。2023年のImmigration Levels Planの目標値(465,000人)のカテゴリー別内訳は以下の通りです。
- エクスプレス・エントリー: 82,880人
- 州ノミネーションプログラム(PNP):105,500人
- ファミリークラス(配偶者・パートナー・子供):78,000人
- ファミリークラス(両親と祖父母呼び寄せ): 28,500人
2023年のカナダ永住権取得の4つの主要な経路
州ノミネーションプログラム(Provincial Nominee Program)
州政府からの推薦で永住権を取るPNP(州ノミネーションプログラム)経由での永住権取得が、エクスプレスエントリーを抜いて、カナダでトップの永住権取得経路になることがわかりました。PNPは、カナダの国が必要と考える人材ばかりでなく、各州が必要とする人材も広く受け入れるために、重要な役割を担っています。したがって、2023年には、PNPで永住権を取得する人が、エクスプレスエントリーよりも約23,000人程度多くなると予想されます。
エクスプレスエントリー
カナダの国全体の、特定の労働市場のニーズや人手不足への対応をさらに強化するため、カナダ移民局は2023年には、特定の職業経験、言語スキル、学歴を持つ候補者を対象にITA発給を実施する、ターゲット・エクスプレスエントリー・ドローイングを導入すると予想されています。
昨年6月に勅許を得た法案により、移民大臣は、経済的な必要性に基づいてエクスプレスエントリー登録者にITAを発給する権限を持てることになりました。「この権限を行使するのは、経済が直面している特定の課題がある場合、それが長期的に直面する可能性がある場合です。需要の高いスキルや資格に合わせて、エクスプレス・エントリーを調整する機能を作ります」と言っていました。カナダ移民局は、2023年春から特定の職業に的を絞った抽選を開始する予定です。
両親・祖父母呼び寄せプログラム
2023年、カナダは引き続き家族の呼び寄せに力を注ぎます。カナダの最新の移民計画では、両親・祖父母呼び寄せプログラムは、スーパービザなどの他の制度と合わせて、2万8000人以上をカナダに迎える予定です。
注:2023年にカナダ移民局が実施する両親・祖父母呼び寄せプログラムの正確な選考方法については、まだ公式には発表されていません。
留学生
2022年10月、カナダ移民局は、カナダの留学生に対するキャンパス外での勤務時間に関するポリシーの改正を発表しました。2022年11月15日から2023年末まで、カナダに滞在し、就学許可証にキャンパス外での就労許可がある留学生は、授業が行われている間はキャンパス外で週20時間以上の就労が許可される というものです。
カナダが「歴史的な労働力不足」に直面しているため、この労働力不足にうまく対処できるようにこの施策が発表になりました。これより、今から来年末までの間に50万人以上の留学生が授業に出席しながらより多くの時間を働けるようになります。
2023年には、カナダがより留学生にとって魅力的な国となるような、留学生向けのさらなる優遇措置等が設けられます。
【関連記事】学生ビザで週20時間以上働ける特別措置の対象となる人・ならない人 <詳細ルール解説>
これらの動きは、2023年のカナダにどのような影響を与えるのか?
移民はカナダの人口と労働力に大きな利益をもたらし、それは2023年においても継続されるはずです。
例えば、PNPとエクスプレスエントリーの経路での新移民の増加により、カナダの労働力不足が改善されます。より多くの有能なスキルドワーカー、特に需要の高い職業に就く移民が増えれば、カナダの国は、経済的利益を得ることができます。
さらに、留学生向けの優遇措置等により、カナダがより魅力的な留学先となることが期待されるため、より多くの留学生がカナダにやってくる可能性があります。そして、卒業後もカナダに滞在する留学生が増えれば、エクスプレスエントリーやPNPを経由して、最終的にカナダの経済や労働市場の改善に貢献する留学生が増えることになります。
2023年も、カナダは引き続き、新移民に、この国の豊かな労働力と経済の未来への希望を抱いています。カナダという国の戦力になり得るすぐれた人材は、2023年に永住権取得が期待できると思います。
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