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カナダ移民局は、世界中にビザ審査のオフィスを持っています。通常それぞれのオフィスは、世界の国々の中からどのエリアを担当するかが決まっており、そのエリアに含まれている複数の国から申請された案件の対応をしています。世界中にオフィスがあることは、審査をスムーズに進めることにつながっていますが、どこのオフィスを利用するかによって審査にかかる時間に差があるという側面もあります。
審査所要時間にはサービス基準がある
移民局は、各申請の種類ごとにサービス基準(service standards)を設けています。サービス基準には、目標とする審査所要時間も含まれています。例えば、2022年7月以降に受理された申請では、エクスプレスエントリー経由の永住権申請では6ヶ月、学生ビザや就労ビザなどの一時滞在者ビザは60~120日の審査所要時間が基準として設定されています。
サービス基準はあくまでも目標、実際の所要時間と異なる
ですが、サービス基準として設定されている審査所要時間と、移民局が審査にかける時間は実際には異なります。そして、その申請に割り当てられた基準審査時間内に審査されなかった申請が、いわゆる「バックログ(未処理案件)」として分類されます。
移民局は、全申請の少なくとも80%をサービス基準内に処理することを目標としています。
なぜ、審査オフィスによって違いがあるの?
移民局によると、ビザ審査オフィスが所在する国や地域によって、それぞれ異なる業務上の課題があるとしています。場合によっては、できるだけ効率的に審査を進めるために、移民局が他の審査オフィスへと申請処理業務を移動させることがあるそうです。
遅延要因:申請内容間違いによる遅れ
移民局によると、申請書類に入力漏れや間違い等があり、追加で情報を必要とする場合、審査に時間がかかることがあるとのこと。この場合、申請者が回答するまでにかける時間や回答の質によって、さらに審査に時間がかかることがあります。
遅延要因:真偽の確認が困難な場合
申請者が提出した申請書類の真偽を確認するのが難しい場合にも審査に時間がかかることがあります。申請書類の真偽の確認のために要する時間は、これもその審査オフィスが担当している国や地域によって異なります。日本は一般的には公的書類が整っていますので、最も真偽の確認に時間がかからない国の一つであるといえます。
審査オフィス所在地による地域差の要因
国や地域による審査期間の差には、各審査オフィスにおける人的、及び資金的リソース配分も大きく影響しています。
2022年の移民局の雇用統計データによると、カナダ国外の移民局関連オフィスで働くスタッフはわずか2%でした。一方で、55%以上の職員がオタワの移民局本部にいることがわかりました。このことから、カナダ国外のビザ審査オフィスでは、その処理能力キャパシティが、カナダ国内と比較して限られていることがいえます。
日本からの申請は主にマニラ(フィリピン)オフィスが担当
カナダ移民局は今年初め、フィリピンに新しいカナダビザ審査事務所を開設しました。さらに、先日5月4日には、ショーン・フレーザー移民大臣がパキスタンのイスラマバードにも新しい審査オフィスを開設する予定であることを発表しました。
そして現在、日本からのビザ申請審査は、主にフィリピンのマニラで行われています。マニラに審査オフィスを開設した際、移民局は、業務処理キャパシティを追加することで、各国からの大量のビザ申請に対応できるほか、サービスの向上にもつながり、より多くの人がカナダに来れるようになるとコメントを発表しています。
申請内容、申請状況によって所要時間が異なる
審査期間が異なるもう一つの要因は、受け取った申請の種類です。申請の種類によっては、他のものより処理に時間がかかるものもあります。例えば、サービス基準として設定されている審査期間は、同じ学生ビザ申請あっても、カナダ国内にいながら国外申請した場合は4週間、カナダ国内申請では90日となっています。
申請審査にかかる時間を確認できるオンラインツール
現時点の審査所要時間を移民局がオンラインで提供している確認ツール(Application processing times)で見ると、学生ビザをカナダ国外から申請した場合には平均7週間かかるとしています。カナダ国外からの申請者が多いFederal Skilled Worker Programを申請する場合、エクスプレスエントリーでITAを受け取り永住権を申請してから永住権が発給されるまで、27ヶ月かかるとされています。
審査期間を短縮するためには?
日本国内からのビザ申請書類については、真偽の確認に比較的時間がかからないというメリットがあります。そして、マニラのビザ審査オフィスが開設されたことにより、業務処理能力が高まったこともプラスです。
必要書類に漏れがないこと
あとは極力、追加書類や追加情報のリクエストが来ないように、最初から完全な申請書類一式を提出すること、補足説明が必要と思われる際には積極的に説明を付け加えて申請することが必要です。
変更があった際に適切に対応すること
それでも、審査中に身の回りに変更が起きることがあります。たとえば住所が変わる、結婚をする、子供ができる、などです。こういった場合に、迅速に適切な追加必要書類を提出することで、審査期間の延長を最短に抑えることができます。
大量の申請書類、準備にも時間がかかるもの
それから、完璧な申請書類で提出するために、申請前の書類準備に多くの時間を費やしてしまい、申請しようと思い立ってから申請書類を移民局に提出するまでに何週間も何か月もかかってしまうということをよく耳にします。
プロに任せて確実、大幅時間短縮
これらの問題を、ビザJPカナダですべて解決することができます。ベテランの移民コンサルタントによる的確な指示で、完璧な書類を事前に短期間で揃え、必要な説明は移民コンサルタントがレターを書き添えます。
20年にもおよぶ業務実績から、「このケースではここが審査で特に引っかかる可能性がある」ということがすぐにわかり、その点については特に慎重に書類を揃えて移民局へ提出します。これによって、追加書類のリクエストが来ることを未然に防ぎます。
熟練した移民コンサルタントを利用することで、ビザや永住権取得にかかる時間を短縮させることができます。
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