ビザJPカナダは永住権、各種ビザ取得などカナダ移住のご相談をトータルでお受けできます。

ビザコラム

永住権、ビザ取得のお役立ち情報

【2025年上半期まとめ】カナダ移民政策の主要変更点とその影響

投稿日:2025年7月17日

更新日:2025年7月18日

【2025年上半期まとめ】カナダ移民政策の主要変更点とその影響


↑ こちらの記事は動画でも解説しています ↑

2025年上半期、カナダ移民局は永住権、一時滞在ビザ、留学・就労制度に関して複数の重要な制度改正を実施しました。カナダでの永住を目指す方はもちろん、就労ビザや留学を検討されている方にとっても、知っておくべき内容がたくさんあります。

そこで、このコラムでは、、2025年前半にカナダ移民局が発表した最新の移民政策をカナダ政府公認移民コンサルタントの白石の視点から分野別にわかりやすく解説します。

永住者・一時滞在者の受け入れ上限を導入

今後の永住権の選考(申請条件・審査など)では「カナダ政府が必要とする質の高い人材」を重視する傾向がより強まると考えられます。
まず、永住者の年間受け入れ枠が引き下げられ、同時に一時滞在者(就労ビザ・学生ビザなど)にも初めて上限が設定されました。

2025年の永住者・一時滞在者の受け入れ

  • 永住権の受け入れ上限:約39万5,000人(前年比で約9万人減)
  • 一時滞在者の上限:67万人弱(2024年比で約21%減)
  • 政府は「一時滞在から永住への移行」を重視し、長期定住を前提とした制度設計へ

今後のビザ審査では、「カナダ社会に中長期で貢献できる人材かどうか」が、より重視されると予想されます。

エクスプレスエントリー:ジョブオファー加点の廃止と優遇職種の見直し

永住申請の主要ルートであるエクスプレスエントリーにも、2025年前半に大きな変更がありました。

特にジョブオファーによるポイント加算の廃止と、カテゴリー別選考(Category-Based Draw)の職種見直しが注目されています。

エクスプレスエントリーの変更内容

  • 2025年3月:ジョブオファーによる追加ポイント(最大50点または200点)が廃止
  • 優先カテゴリー(Category-Based Draw)に新たに教育系職種が追加
  • 優先職種リストの見直し
    • 多くのIT職種が削除
    • 福祉関連職種、保険ブローカー、料理人(クック)などが新たに追加

今後は、カナダ国内の労働市場に即した「職種別・分野別」選考が強化されていく見通しです。

地域・分野に特化した永住ルートの新設

2025年は以下のようなパイロットプログラムが新設または再構成されました。

新設・再構成された主なパイロット制度

各州ノミネーションプログラム(PNP)に大きな影響

各州ノミネーションプログラム(Provincial Nominee Program)の申請枠数は2024年から全体的に削減され、州によっては一部カテゴリーの一時停止や、要件の引き上げが、申請方法の変更などが行われています。

各州のPNPの主な動き

  • 全体の割り当て枠が約半減
  • ブリティッシュコロンビア州の新規申請の受付がほぼ停止
  • オンタリオ州・アルバータ州では職種指定やスコア要件の頻繁な変更が発生

学生ビザの制度変更と制限強化

留学制度についても、2025年は厳格化の年となりました。特にビザ発給数の制限と、転校時の新ルールは多くの留学生に影響を与えています。

学生ビザ発給数に上限

  • 学生ビザの処理件数上限:約55万件(2025年1月〜12月)
  • 発給数は43万7,000件(前年比で10%減)
  • 上限に達した場合、それ以降の申請は審査されず、申請料も返却。

転校には新たな学生ビザが必要に

2025年5月1日以降、学校を変更する留学生は新たな学生ビザ(Study Permit)の取得が必須になりました。

それ以前はオンラインアカウントでの更新通知のみで転校が可能でした。

PAL(Provincial Attestation Letter)の要件変更

2025年1月24日以降、大学院(修士・博士課程)の留学生にもPAL(Provincial Attestation Letter)の提出が必須になりました。一方で交換留学生はPALが不要になりました。

各州に割り当てられたPAL発行枠を基に、学生ビザの申請上限が管理されています。

就労ビザ・オープンワークパーミットの制度見直し

各種就労ビザの申請条件にも変更が加えられました。

ポストグラデュエートビザ(PGWP)

  • 2025年3月:カレッジの学士課程修了者もPGWP取得対象に
  • 2025年6月予定だった対象分野の見直しが、2026年初旬施行開始に延期
     ・119分野を新たに追加
     ・178分野を削除

PGWP対象分野の確認はこちら(カナダ移民局公式)で確認してください。

配偶者就労ビザ(SOWP)

  • 学生の配偶者が配偶者就労ビザを取得できるのは、学生の就学プログラムが以下のいずれかの場合のみになります
     ・博士課程(PhD)
     ・16ヶ月以上の修士課程(Master)
     ・医療、工学、法学など大学での専門職課程(Bachelor)
  • 外国人労働者の配偶者が対象となるのは以下の場合のみになります
     ・TEER 0または1の職種
     ・TEER 2または3の一部の職種
     ・主滞在者(就労ビザ保持者)に16ヶ月以上の就労ビザ残存期間が必要

LMIA就労ビザのLow WageStreamは引き続き制限対象に

2024年9月に導入された「都市別失業率に応じたLMIA申請制限」は、2025年も継続されています。失業率が6%を超える地域では、Low Wage StreamでのLMIA取得ができない状況が続いています。

日本国籍者に朗報!ワーホリが2回可能に!

2025年4月から、日本国籍者はカナダのワーキングホリデービザを最大2回(各12ヶ月)取得できるようになりました。これによりカナダでの就労・生活機会が広がりました。

政権交代による移民政策の転換にも注目

2025年3月、マーク・カーニー氏が新首相に就任したことで、移民政策全体の方向性にも変化が見られます。受け入れ数の抑制と一時滞在からの永住へのルート整理を重視する傾向が見られます。

今後のカナダ移民政策と準備のポイント

2025年のカナダ移民政策は、「量から質へ」の転換が顕著です。選考基準の厳格化と、地域・産業ごとの人材ニーズに応じた受け入れ強化が進んでいます。短期的な人口増を抑えながら、地域・分野別のニーズに応える「持続可能な制度」へと進化しつつあります。今後の移民戦略において重要なのは、以下の3点です。

  • 受け入れ枠の制限により、「早めの申請」と「正確な条件理解」がますます重要に
  • 就学・就労・配偶者ビザの条件厳格化に対応した計画性
  • 地域・分野特化の永住ルートをうまく活用し、長期滞在や永住につなげる柔軟な戦略

政策は今後も段階的に更新される見通しです。確かな情報源に基づき、都度のアップデートに注意しながら準備を進めましょう。カナダ移住を検討中の方は、早めの準備と最新情報のチェックがますます重要です。

関連コラム

【2025年上半期まとめ】カナダ移民政策の主要変更点とその影響

2025年7月17日

【2025年上半期まとめ】カナダ移民政策の主要変更点とその影響

カナダ学生ビザでいつ渡航すべき?入国拒否を防ぐための入国タイミングと必要書類の不安を解消!

2025年7月8日

カナダ学生ビザでいつ渡航すべき?入国拒否を防ぐための入国タイミングと必要書類の不安を解消!

BC州、2024年のBCPNP統計報告書を発表:移民政策の傾向と今後の方針について

2025年6月25日

BC州、2024年のBCPNP統計報告書を発表:移民政策の傾向と今後の方針について

カナダ新移民大臣にレナ・メトレッジ・ディアブ氏が就任〜新首相マーク・カーニー政権下で移民政策に変化の兆しか?〜

2025年6月12日

カナダ新移民大臣にレナ・メトレッジ・ディアブ氏が就任〜新首相マーク・カーニー政権下で移民政策に変化の兆しか?〜

永住権・ビザ取得なら
今すぐ相談しよう

ビザJPカナダの移民コンサルタント

カナダへの永住権やビザ申請は、自分で行う場合、提出書類が多くて大変で、間違いがないか不安に感じることもあるかもしれません。しかし、本気でカナダへの移住を考えているなら、移民コンサルタントのサポートを強くおすすめします。あなたの年齢、職業、家族の有無などによって、永住権を取得する方法はたくさんあります。専門家の助けを借りることで、自分の状況に合ったプランニングを確実に行うことができます。

プロの移民コンサルントがお悩みを解決

今すぐ無料相談する

移住プランニングから申請まで
ビザJPカナダひとつで完結

ビザJPカナダの移住プランニングから申請までのステップバイステップ ビザJPカナダの移住プランニングから申請までのステップバイステップ

移民コンサルタントに相談すると、よりわかりやすく、スムーズに進めることができるでしょう。書類の提出や手続きにおいても安心感が増し、失敗のリスクを減らすことができます。あなたの夢を実現するために、専門家のアドバイスを受けながら、確実にカナダへの新しい一歩を踏み出しましょう。

お客様の声

ウェブテクニシャンでカナダ永住権取得

ウェブテクニシャンでカナダの永住権獲得!

続きを見る>

カフェのスーパーバイザーとして就労ビザから永住権を取得したMoeさん

絶対に移民する!その思いで4年間を乗り切りました。

続きを見る>

イベント情報

タグ一覧

ランキング

1
ビザ申請で困った!カナダ移民局(IRCC)に問い合わせる4つの方法

2024年9月17日

ビザ申請で困った!カナダ移民局(IRCC)に問い合わせる4つの方法

目次1 ①Web Form2 ②Eメール3 ③コールセンターへ電話4 ④ATIPリクエスト/GCMS/オフィサーノート5 まとめ こちらの記事は動画でも解説しています ビザ申請中に問題発生!「審査が全

2
カナダはなぜマリファナを合法にすべきだったのか?

2024年4月24日

カナダはなぜマリファナを合法にすべきだったのか?

目次1 マリファナを合法化するに至る背景2 合法化して規制する方が得策であるという判断2.1 追記(2018年7月5日) 「2018年10月17日からのマリファナ合法化をトルドー首相が公言 ̶

3
カナダで日本人が日本語の強みを活かせる仕事おすすめ14選

2025年6月25日

カナダで日本人が日本語の強みを活かせる仕事おすすめ14選

目次1 日本人のスキルが求められている職種1.1 保育士1.2 美容師1.3 大工1.4 調理師1.5 庭師1.6 翻訳者1.7 美容サロン(エステ、マツエク、ネイル)1.8 ドッグトリマー(グルーマ

4
ファミリークラス永住権申請「偽装」のパートナー関係ではないことを証明する方法

2024年6月21日

ファミリークラス永住権申請「偽装」のパートナー関係ではないことを証明する方法

目次1 ファミリークラス(配偶者・コモンローパートナー)とは2 審査厳格化の背景3 関係が本物であることを証明する方法3.1 配偶者であることの証明3.2 コモンローパートナーであることの証明3.3

5
【2024年最新】カナダ移民局の学生ビザに関するよくある質問16選

2024年6月21日

【2024年最新】カナダ移民局の学生ビザに関するよくある質問16選

目次1 2024年の学生ビザ改定に関するよくある質問1.1 Q:私が留学する州の学生ビザ発給数は何件ですか?1.2 Q:PALとは何ですか?1.3 Q:この新しい変更はいつから実施されますか?1.4

ピックアップ

カナダ学生ビザでいつ渡航すべき?入国拒否を防ぐための入国タイミングと必要書類の不安を解消!

2025年7月18日

カナダ学生ビザでいつ渡航すべき?入国拒否を防ぐための入国タイミングと必要書類の不安を解消!

新学期に向けた学生ビザ申請の注意点-申請のタイミングとリスクを把握して、確実なスタートを-

2025年7月8日

新学期に向けた学生ビザ申請の注意点-申請のタイミングとリスクを把握して、確実なスタートを-

「この人にお願いしてよかった」と思える

カナダ政府公認のコンサルタントだから
安心して任せられる

個人では難解な永住権取得のためのプラン設計、
ビザ申請準備、書類作成、ビザ申請手続きから
結果の報告までを全て行います。

ビザJPカナダロゴ
移民コンサルタント

永住権取得の不安をゼロに

永住権取得の不安をゼロに

ビザの専門知識があるスタッフが
あなたの相談にお答えします!

無料相談・お問い合わせ

厳選したビザ情報を配信

厳選したビザ情報を配信するウェビナー

無料ウェビナーを開催中!
当日までの最新情報をお伝えします!

ウェビナーについて