オンタリオ州PNPの申請条件緩和、1年コースのカレッジ卒業生も対象に
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オンタリオ州は他州と比べて永住権取得への道が厳しいと言われていますが、現在これを緩和するオンタリオ州政府の動きがあります。その動きを紹介します。
オンタリオ州PNP カレッジ1年コース卒業者も申請可能に
オンタリオ州政府は、OINP(オンタリオ州ノミネーションプログラム)の改定法案を提出し、留学から永住権申請を目指す留学生の数を増やそうとしています。
OINPへの申請条件緩和を含めたこの改定法案が可決されると、州内の1年制カレッジコース卒業証明書を持つ何百人もの留学生がOINPに申請できるようになります。
オンタリオ州のカレッジには合わせて900以上のプログラムがあり、その大半が1年制のプログラムです。オンタリオ州でカレッジの1年のコースを卒業したにもかかわらず、永住権の申請が不可能で、他州への移住を検討するという留学生が多かったのですが、今後はそういう人たちも逃さずオンタリオ州にとどまってもらおうということです。
州政府は早ければ今週にもこの改定案を承認する可能性があり、実施時期は来年初めとなります。
年末より一部職種の免許取得条件を緩和
2023年12月1日からは、30以上の職種の免許取得において、実務経験要件を緩和し、カナダ国内だけでなく、カナダ国外の実務経験を使って免許取得ができるようになります。
外国人就労の支援で期待される経済効果
オンタリオ州には毎年、他のどの州よりも多くの外国人がやってきます。その外国人に含まれるカナダ国外で専門知識を学んだり就労経験がある人たちを、自国での経歴に沿った分野で就職できるように支援することで、オンタリオ州のGDPを5年間で1,000億ドルも押し上げることができるという研究結果もあります。
ONe KeyアカウントをMy Ontarioアカウントに移行
オンタリオ州は今年、OINPを通じて、医療や技術職などさまざまな重要分野で1万6500人の永住者を受け入れています。OINPでは、審査をより迅速かつ公平に行うべく、審査過程を見直しており、2023年11月12日以降、現在OINPに提出されている申請書類は、ONe KeyアカウントからMy Ontarioアカウントに移行する予定です。
オンタリオ州労働移民大臣デイビッド・ピッチーニ氏
11月上旬の記者会見で、「あまりにも長い間、カナダにやってくるあまりに多くの人々が、不適格とされる行き詰まった仕事に就かされてきました。我々は、労働力不足に対処するため、これらの人々が高賃金でやりがいのある仕事に就けるようにする必要があります。オンタリオ州に新しくやってきた人々が有意義な貢献の機会を得ることで、誰もが利益を得ることができるのです」と述べています。
オンタリオ州で永住権取得しやすくなることを期待
オンタリオ州、特にトロント近郊は、カナダでもっともたくさんの公立カレッジ、大学院があり、入学基準や学費の面で比較的入学しやすいコースが多く揃っています。しかしながら卒業後の永住権取得への道が他州と比べて厳しく、弊社のお客様でも、オンタリオの学校を卒業したあと他州に移動して永住権を目指すという方が少なからずいらっしゃいます。
こういった人々を逃さず州内に確保するということが、オンタリオ州でも必要になってきているのだと感じられます。今後OINPがもっと条件を緩和し、申請しやすくなると、カナダの永住権を目指す皆様にも選択肢が広がってきますね。
