2025年から、12ヶ月のワーキングホリデービザが生涯で2回取れることになり、申請枠は例年以上のスピードで消化され、残り枠もわずかとなっています。そして、申請完了後にワーキングホリデービザの審査が通り、移民局からのレターを手にした後、「あぁ、これであとはカナダに行くだけ!」と嬉しい気持ちでいっぱいになる方も多いと思います。しかし、パスポートと許可証(Port of Entry Letter:POEレター)とeTAだけがあれば良いわけではありません!
移民局のウェブサイトには、丁寧に渡航に向けた準備について案内がありますので、公式案内に基づき、空港入国からビザ受領までの流れと必要書類を改めて整理します。
空港入国時にイミグレーションオフィスで必要な書類
入国審査では、カナダ移民局が提示を求める6つの書類があります。
- パスポート
- 許可証(Port of Entry Letter:POEレター)
- 2,500カナダドル相当以上の残高証明(向こう3ヶ月の滞在費用の証明)
- 医療、入院、本国送還費用をカバーする海外旅行保険
- 帰国する航空券、もしくは帰国便を購入できることを証明できるだけの十分な資金証明
- ワーキングホリデービザ申請の際に提出した書類のコピー
パスポート
パスポートは、必ず入国日から1年以上有効なものをご用意ください。残存期間が1年未満の場合、ワーキングホリデービザは、パスポートの期限までしか発行されません。許可証の発行後(ビザの審査完了後)渡航までの間にパスポートを更新した場合は、新しいパスポートと古いパスポートの両方をお持ちください。
許可証(Port of Entry Letter:POEレター)
ワーキングホリデービザの審査が承認されると、移民局からPort of Entry Letter(POEレター)が発行されます。これは「空港でビザを受け取るための許可通知」であり、このレター自体がビザではありません。
カナダ入国時には、必ずこのPOEレターを印刷して持参してください。スマートフォンやタブレットなどで電子データを提示できる場合もありますが、通信状況や端末トラブルを避けるため、紙での印刷版を持参することが推奨されています。
また、POEレターの記載内容に誤りがないか必ず確認し、氏名、生年月日、申請番号などが正しく記載されていることを入国前にチェックしてください。
残高証明
ご自身名義の金融機関の口座の残高証明書を英文でご準備ください。残高証明書は、渡航1週間前以降に発行された書類でなければ認められません。
例えば、1月15日にカナダ到着予定であれば、1月8日以降に発行された残高証明が必要になる、ということです。2,500カナダドル以上の残高を用意してください。。
海外旅行保険
海外旅行保険は、必ず入国日から1年間カバーされている保険に加入してください。保険に入っていない場合は入国を拒否される可能性が高いです。また、1年間の保険に入っていない場合、加入期間までのワーキングホリデービザしか発行されません。そして、ビザ発行後に保険に追加加入したとしても、ビザを延長することはできません。また、クレジットカードに付帯の保険は受け付けられません。カナダ政府(州・準州)の保険に加入なさっている方もいると思いますが、それでは、本国送還費用がカバーされていないため、不十分です。
【重要】
カナダでヘルスケアやチャイルドケア関連職種で働くために事前に移民局指定のクリニックで健康診断を受けていらっしゃる方は、クリニックから発行された書類(e-Medical)をお持ちください。
帰国便または帰国資金証明
カナダ入国時には、帰国する航空券、または帰国便を購入できるだけの十分な資金を証明する書類が必要です。航空券をすでに購入している場合は、航空券の予約確認書やEチケットを提示します。航空券をまだ購入していない場合は、帰国便を購入できる資金が口座にあることを証明できる書類(銀行の残高証明書や最新のオンライン口座明細など)を準備してください。
この資金は、入国時に提示する2,500カナダドルの生活資金とは別に確保しておいてください。準備が不十分な場合、入国審査で質問を受ける可能性があるため、余裕を持った資金計画と証明書類の準備が重要です。
カナダ到着後の入国審査の流れ
入国の流れは以下の通りです。
①空港のKIOSK(キオスク)端末で入国手続き
空港に設置されている「キオスク」と呼ばれる機械で入国手続きを行います。画面の指示に従って必要事項を入力し、手続きが完了するとキオスクから用紙が印刷されます。
②印刷された用紙を持ち入国審査の列へ
印刷された用紙を持って入国審査の列に並びます。順番が来たら、審査官にキオスクから印刷された用紙とパスポートを手渡し、「ワーキングホリデービザで入国したい」旨を伝えます。
③イミグレーションオフィスへ
審査官から用紙とパスポートが戻され、「イミグレーションと書いた部屋に行くように」と指示を受けるので、イミグレーションオフィスへ向かいます。
④書類提示
イミグレーションオフィスでは、まずパスポートと許可証を提示し、審査官から指示があったら、その他の書類を提示します。事前に移民局指定のクリニックで健康診断を受診された方は、あわせてe-Medical等クリニックから発行された書類も必ず提示してください。
⑤ ビザの発行と内容確認
無事にビザが発行されたら、その場をすぐに離れず、ビザに記載された内容に間違いがないかをその場で以下の項目の確認してください。
- 名字と名前、生年月日、国籍、出生地が正しく印字されているか
- 有効期限が、入国日から1年になっているか
- EmployerとLocation欄が「Open」になっているか
※RO-Young Professionalビザの場合、Employerには雇用主様の名前が入ります - 健康診断を受けた方は、Conditionのところに「HealthcareやChild Careでの勤務が禁じられている」と書かれていないか
ワーキングホリデービザは、入国日から一年間有効ですが、稀に審査官が間違えて、許可証発行日からの1年間で発行されることがあります。
⑥荷物受け取り後、出口でキオスク用紙を提出し入国完了
荷物をピックアップして、出口に進んください。出口には係官が立っているので、係官にキオスクで印刷された用紙を手渡し、無事入国完了となります。
【注意点】
税関で申告しなければならないものを持ち込む場合は、別の部屋で申告・税金支払いをしてから入国となります。
ワーキングホリデー期間中の就労と生活の注意点
ワーキングホリデー期間中は、自由に働ける環境が大きな魅力ですが、就労条件や生活に関するルールを正しく理解しておくことが重要です。誤った行動は、将来のビザ申請に影響を及ぼす可能性があります。
不法就労や滞在超過のリスク
ワーキングホリデービザの有効期限を超えての滞在や、許可条件外での就労は、移民法違反となります。これにより、今後のビザや永住権申請に大きく影響する可能性もあります。就労終了日や滞在期限は必ず忘れないように管理し、期限内に行動できるよう計画を立てましょう。
永住権や次のビザへの切り替え準備
ワーキングホリデーは、カナダ移住の第一歩として、永住権や就労ビザへの切り替えを検討する絶好の機会でもあります。滞在中の就労経験やカナダの学歴は、次のビザ申請に有利に働くことが多いため、計画的なキャリアプランを立てることが大切です。ご自身の日本での経歴や現在の就労状況によって様々な滞在プランが考えられます。まず、どんなカナダ滞在の可能性があるか知りたい方はこちらからお問い合わせください。
ビザJPカナダに問い合わせる
渡航前準備は「カナダ生活の第一歩」
ワーキングホリデービザの審査が終わり許可証が手元に届くと、一安心ですよね。でもこれが、カナダ渡航に向けた第一歩!スタート地点です。
ご自身が思い描く生活ができるためには、正しいビザ(=「Work Permit」と書かれた用紙)をカナダの空港で受け取れることが大前提なのです。1年間、楽しく有意義な時間をカナダで過ごせるように、移民局が指示していることはきちんと守り、渡航準備を進めてください。
思い描いていたカナダ生活を送れるように、きちんと準備をして渡航しましょう。
カナダ到着後にやるべき初期手続き
ワーキングホリデーでカナダに入国したら、生活を始めるためのさまざまな初期手続きが必要です。銀行口座の開設、SIN(社会保険番号)の取得、携帯電話契約、住居探しなど、短期間で進めるべきことが多くあります。
これらの手続きをスムーズに進めるために、ビザJPカナダでは空港到着から生活基盤の整備までをお手伝いする様々な提携サービスがございます。詳細はこちらをご覧ください。
参考リンク:カナダ渡航前後にやることまとめ
最後に
皆様のカナダ生活が、皆様の人生のハイライトになるよう心よりお祈りしています。
そして、カナダにもっと長く住みたいな、、と感じ始めたら(多くの方がそう思うはず!)、是非、ビザJPカナダへお問い合わせください。皆様のカナダ滞在のお手伝いができればと思います。
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