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カナダ政府は、2026年からエクスプレスエントリーに新しい優先職業カテゴリーを加えることを検討していると発表しました。今回候補に挙がっているのは、「シニアマネージャー(Leadership)」、「研究者・科学者(Research and innovation)」、「軍人(National security and defence)」の3つです。この新カテゴリーに入る職種は、エクスプレスエントリーの永住権申請で有利になります。現在、政府は一般からの意見募集を行っており、2025年9月3日まで受付中です。このコラムでは新カテゴリー候補の内容や日本人に関係のありそうな職種の解説をします。
3つの新しい職種カテゴリー候補について
今回候補に挙がっている3つの職種についてそれぞれ解説します。
1. シニアマネージャー(Leadership)
会社や組織の運営を担い、チームを率いた経験のあるマネージャー層が対象です。
カナダ政府は、こうした人材が新しい視点を持ち込み、デジタル化や生産性向上につながると考えています。経営・マネジメント経験を持つ方にとっては、これまでよりも永住申請が有利になる可能性があります。
2. 研究者・科学者(Research and innovation)
科学分野の研究やイノベーションに携わる人材も新しい候補です。カナダでは、科学技術の発展や研究開発力の強化が経済成長のカギとされているため、研究職の人材確保は重要視されています。対象となる分野はまだ明確にされていませんが、理系の研究者の方にチャンスが広がるかもしれません。
3. 軍人(Research and innovation)
カナダは同盟国から優秀な軍人を受け入れ、カナダ軍を強化したいと考えています。つまり、軍経験者を対象とするカテゴリーです。ただし、日本は徴兵制もなく、軍人として海外経験を持つ方は非常に限られるため、日本国籍の方に直接関係することはなさそうではあります。
日本人に関係がありそうな新優先職種カテゴリー
日本人の方にとって注目なのは「シニアマネージャー」です。企業や組織で管理職経験を持ち、チームを率いたことがある方は、この新カテゴリーができればエクスプレス・エントリーで有利になる可能性があります。
「研究者・科学者」カテゴリーももちろん対象になる方はいますが、日本国籍の方で永住権申請で広く影響が出そうなのは、やはりシニアマネージャー枠でしょう。
一方で、「軍人」カテゴリーは、日本の国籍を持つ方にはあまり関係がなさそうです。カナダは同盟国の軍関係者を対象に想定しているため、日本から永住を目指す場合にはあまり直接的な影響はないと考えられます。
なぜシニアマネージャーがカナダ永住権で注目されるのか?
カナダ政府は、「シニアマネージャーが新しい視点を持ち込み、デジタル化や生産性を高め、経済成長を後押しする。」と考えています。つまり、単なる専門職ではなく、リーダーシップ経験を持つ人材を積極的に受け入れたいということです。
日本企業でマネージャー職や部長職などの経験がある方は、これまでの永住権プログラムでは必ずしも評価されにくい面もありましたが、今後は追い風になるかもしれません。
エクスプレスエントリー 2026年も継続の対象カテゴリー
新カテゴリーに加えて、2026年も2025年と同様に以下の分野が引き続き対象となる見込みです。
- フランス語能力(ケベック州以外)
- 医療・ソーシャルサービス分野
- 建設を含む技能職(住宅需要への対応を含む)
- 教育分野
- STEM(科学・技術・工学・数学)
- 農業・アグリフード
特にフランス語移民は、政府の2025–2027年移民レベル計画で、ケベック州以外におけるフランス語話者の比率を2025年8.5%、2026年9.5%、2027年10%に引き上げる目標が設定されており、今後も重点分野となることは間違いありません。
カナダ留学生とPGWPへの影響は?
もうひとつ気になるのが留学生への影響です。2024年から、専攻分野ごとに卒業後のポストグラデュエートビザ(PGWP)が制限されるようになりました。これにより、カナダの労働市場ニーズに合った専攻をした学生が有利になる仕組みです。
新しいカテゴリーが2026年に加われば、PGWP対象分野にも再び変更が入る可能性があります。次回の発表は2026年初め予定とのことなので、留学を検討している方は要チェックですね。

まとめ
今回のニュースで日本人の方に一番関係がありそうなのは、やはり「シニアマネージャー」カテゴリー。企業での管理職経験を持つ方にとって、カナダ永住への道が広がる可能性があります。
一方で、「軍人」カテゴリーは日本国籍では関係が薄いでしょうし、「研究者・科学者」は対象がやや限定的です。
エクスプレスエントリーは毎年、経済や社会の状況に応じて少しずつ形を変えています。今後も新しい発表があり次第、ビザJPカナダのコラムでわかりやすくお伝えしていきますので、ぜひチェックしてください!
出典:カナダ移民局公式サイト「2025 consultations on economic priorities for category-based selection in Express Entry」
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