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ケアギバー(保育・介護)の新パイロットプログラム概要発表!カナダ入国時に永住権取得が可能に

投稿日:2024年6月4日

更新日:2024年8月28日


こちらの記事は上記動画でも解説しています


2024年6月3日に、ケアギバーの新パイロットプログラムの概要が発表になりました。

パイロットプログラムとは、試験的に期間限定で実施されるプログラムのことで、試験期間後に、常設プログラムにするかどうかを移民局が検討します。


新ケアギバーパイロットプログラムの導入: カナダ入国時に永住権

既存の永住権申請カテゴリー、ケアギバークラスパイロットプログラムが6月17日に終了するという背景のもと、マーク・ミラー移民大臣は、新たなケアギバーパイロットプログラムの強化を発表しました。

この新しいパイロットプログラムでは、カナダでの実務経験を必要とせず、カナダに到着した時点で、ケアギバーに永住権を与えるとのことです。また、”半独立状態の人々や怪我や病気から回復した人々に一時的またはパートタイムのケアを提供する組織(organizations that provide temporary or part-time care for people who are semi-independent or recovering from an injury or illness) “での就労も許可されるようになります。

この改善により、ケアギバーは信頼できる雇用主のもとで適切な仕事をより簡単に見つけ、カナダに到着した直後から永住権を得ることができるようになります。


新ケアギバーパイロットプログラムの申請条件

申請者は、以下の条件を満たす必要があります。

  • CLB4以上の英語またはフランス語のスコアを取得していること。
  • カナダの高校卒業資格に相当する学歴を取得していること。
  • 直近で関連する職務経験があること。
  • カナダ国内での、フルタイムのケアギバーの仕事が決まっていること。

既存のケアギバークラスは、CLB5であることと、高校より上の学歴が少なくとも1年必要ですので、かなり緩和されています。また、少なくとも12ヶ月のカナダ国内での実務経験要件も含まれていました。移民局は、新しいパイロットプログラムにおける実務経験要件についてはまだ明確にしておらず、詳細は本格的な開始間近に発表されるとしています。

参考:永住権申請に必要な語学検定とCLB


今回のニュースリリースでの発言

移民局からのニュースリリースの中で、マーク・ミラー移民大臣は「ケアギバーはカナダの家庭を支える重要な役割を担っています。ケアギバープログラムの常設化実施に取り組む中で、新しいパイロットプログラムは、ケアギバーへの支援を向上させるだけでなく、カナダの家庭に質の高いケアを提供することになるでしょう。」と述べています。

また、レチー・バルデス中小企業大臣は、「カナダ全土のケアギバーの話や意見を聞き、ケアギバーコミュニティを支援するための政策を作るために具体的な行動を起こしていることを誇りに思います。」と述べています。


これまでのケアギバークラスの背景

  • 2024年から2026年の移民レベル計画によると、カナダはケアギバープログラムを通じて15,000人以上の新規永住者を受け入れる予定です。2019年に開始されたケアギバークラス・パイロットプログラムから、2024年4月30日現在で約5,700人のケアギバーとその家族が永住権を取得しています。
  • カナダの高齢化が進むにつれて、ケアギバーの需要も増大しています。今後6年間で約900万人のカナダ人が退職する見込みであり、これに伴い自宅や施設での追加介護が必要とされる人々が増えていくことが予想されます。
  • Canadian Centre for Caregiving Excellenceは最近、カナダにおけるケアギバーの差し迫ったニーズに焦点を当てた報告書を発表しました。報告書によると、ケアギバーの多くは65歳以上であり、自身も介護を必要とする可能性があります。ケアギバーの約5人に1人が65歳以上とのことです。
  • カナダでは、以前は子供の世話の多くを担っていたのは女性でしたが、多くの女性がキャリアを追求するようになり、家庭内で保育者の需要が高まっています。カナダ統計局の2023年のデータによれば、15歳以上の全ての教育レベルの女性の労働力参加率は、1990年の58.5%から2022年には61.5%に上昇しています。一方、男性の労働力参加率は同期間に76.1%から69.5%に低下しています。

移民コンサルタントから一言

この発表はまだニュースリリースのみですので、申請条件や申請方法・手順などの詳細は、今後移民局から発表になるとのことです。

年間5000人程度の人数枠が設けられることになると予想しますが、申請条件がかなりの緩和になりますので、申請希望者が殺到する可能性があります。申請受付開始日にも注視していく必要がありますね。

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