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2024年9月18日にカナダ移民局の記者会見が開催されました。
今後、カナダの学生ビザ発行数とポストグラデュエートビザ(PGWP)および配偶者就労ビザに関する規制が厳しくなることが発表されました。これらの新しい方針は、留学生やその家族に大きな影響を与えるとともに、カナダの労働市場にも直接的な変化をもたらすと予想されています。本記事では、カナダ移民局が発表した最新の変更点を詳しく解説し、その背景と影響について考察します。
学生ビザ発行数の削減
カナダ移民局は、2024年の新規学生ビザの発行数から10%削減する方針を示し、今年の発行目標48万5,000件から2025年と2026年は43万7,000件に削減します。カナダ移民局は、この結果、今後数年間で留学生に発行される学生ビザが30万件減少すると見込んでいます。
年 | 学生ビザ発行目標数 | 増減(2024年比) |
---|---|---|
2024年 | 48万5,000件 | – |
2025年 | 43万7,000件 | -4万8,000件 |
2026年 | 43万7,000件 | -4万8,000件 |
さらに、大学院(Master, PhD)の学生にも、大学やカレッジと同様にProvincial Attestation Letter(PAL)が必要となります。2025年の43万7,000件のうち12%が大学院留学生の枠になります。
ポストグラデュエートビザ(PGWP)の新条件
2024年11月1日以降、ポストグラデュエートビザ(PGWP)を申請するためには、大卒者に対してはCLB7、カレッジ卒者にはCLB5が必須条件となります。この新しい要件は、特に留学生にとって大きなハードルとなる可能性があります。語学スコアに関してもっと知りたい人はこちらをご覧ください:永住権申請に必要な語学検定とCLB
11月1日以降にPGWPを申請する場合、四年制大学(Bachelor)と大学院(Master, PhD)を卒業した学生については、引き続き最長3年間のPGWPの取得資格がありますが、公立カレッジのプログラムの卒業生は、その専攻分野がカナダの労働市場の不足と関連している場合に限り、PGWPを取得することができると制限する方針です。この変更により、PGWPの発行数は今後3年間で17万5,000件減少すると予想されています。
PGWP申請制限の詳細はこの秋に発表予定となっています。前回のPGWPの変更に関するコラム:カナダ政府、ポスグラ(PGWP)制度の変更を検討中!2025年1月に大幅改変か
配偶者就労ビザの制限
配偶者に対するビザの取得条件にも変更があります。修士号(Master)プログラムに在籍する学生の配偶者は、プログラムの期間が16ヶ月以上でなければ配偶者就労ビザ(オープンワークパーミット)を取得できなくなります。これにより、大学院であっても16ヶ月 未満のプログラムに在籍する留学生の配偶者は、就労ビザの対象外となります。
また、就労ビザを保持している外国人労働者の配偶者に対しても、ビザ取得が制限され、管理職や専門職、労働力不足部門に従事する外国人の配偶者のみに配偶者就労ビザの発行が限定される見込みです。
これらの措置は年末から施行予定です。
背景にあるカナダの労働市場の動向
これらの厳格化は、カナダ国内の失業率が上昇し続けていることが背景にあります。2023年4月以降、失業率は1.5%上昇し、2024年8月には失業者数が150万人に達し、前月より6万人(4.3%増)増加しました。
カナダ労働省(ESDC)によると、全体の失業率は6.4%から6.6%に上昇したとのことです。このような経済状況の中、カナダ政府は外国人労働者の受け入れを抑制し、国内の労働市場を守ることに注力しています。
それでもボワゾノー大臣は、カナダの経済成長の99%は移民に依存している点も指摘しました。これは2032年までに100%になると予想されています。
本日発表された措置は、近い将来、就労ビザでカナダに滞在する外国人の量を抑制することを目的としています。ランディ・ボワゾノー労働大臣は、ミラー移民大臣と並んで演説し、就労ビザプログラムの趣旨をめぐる以前の発言の多くを繰り返しました。外国人に就労ビザを提供することは最終手段であるべきで、カナダ人労働者の代替や賃金抑制のために使われるべきではないと述べました。
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