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健康診断「Excessive Demand」の医療費境界値改定

投稿日:2024年3月3日

更新日:2024年3月14日


こちらの記事は動画でも解説しています

カナダで永住権を申請する場合、全員または短期滞在ビザ一部の申請者は、申請の際に健康診断の受診が義務づけられています。この度、健康診断で判断される Excessive Demandの境界地が引き上げられました。

Excessive Demand とは

Excessive Demand とは、生活で必要とされる医療福祉費が、カナダ人の平均的な医療福祉費を大幅に超えることをいいます。健康診断の結果から、その人がカナダで暮らした場合に必要な医療福祉費が 境界値を超えることが見込まれる場合に、申請が却下になります。

Excessive Demandの境界値

境界地は、移民法で定義されているとおり、申請者の医療・福祉費用が、カナダの医療・福祉費平均の3倍を超えるかどうかを判断するために医師が使用する値です。2024年1月1日の時点で、Excessive Demandの境界値は年間CAN$ 26,220となりました。つまり、年間CAN$ 26,220を超える医療福祉費を使うと予想される場合、申請は却下になります。

医療費の変遷

適用されるExcessive Demandの境界値は、医療関係者による評価が実施された日によって決定されます。下記の期間について、医学的評価が行われた場合の境界値です。

期間年間
2024年1月以降CAN$26,220
2023年1月1日~2023年12月31日CAN$25,689
2022年3月16日~2022年12月31日CAN$24,057
2022年3月16日以前CAN$8,019
2022年に、大臣が定めた一定の条件を満たした場合、Excessive Demand条項の免除を認める公的政策(パブリックポリシー)が実施されました。申請者が必要とする医療・社会サービスの費用が年間$24,057を超えないというのが条件の1つでした。

医療サービスとは

関連する機器の提供、検査サービス、医薬品の供給を含む様々な医療サービスを意味し、資金の半分以上が政府によって直接、または公的資金提供機関を通じて拠出されます。

医療費に含まれるもの

  • 医師による診察(physician services)
  • 看護サービス(nursing services)
  • 診断検査(laboratory and diagnostic services)
  • 調剤(pharmaceuticals and pharmaceutical services)
  • 病院でのサービス(hospital services)
  • 放射線化学療法(chemotherapy and radiotherapy)
  • 透析(dialysis)
  • 精神科(psychiatric services)
  • これらに関する用品(supplies related to these services)

福祉サービスとは

医療専門家によって推奨され、政府が直接または公的資金提供機関を通じて資金の半分以上を拠出する、ケアに関連する機器の提供を含む在宅または施設でのケアを意味します。

  1. 身体的、感情的、社会的、心理的、職業的に機能するよう支援することを目的としたもの。
  2. 支援を受けている人に直接的または間接的に経済的支援を提供する資金の大部分が、直接または公的資金提供機関を通じて政府によって提供されるもの。

福祉費に含まれるもの

  • 自宅での看護(home care by a nurse, physiotherapist, respiratory therapist or other care provider)
  • 緩和医療(palliative care)
  • 心理カウンセリング(psychological counseling)
  • 医療救護装置と人口器具(medical aids, appliances and prostheses)
  • 長期介護者、薬物乱用者のための居住施設やレスパイト用の日帰り施設(social services that provide constant supervision and care for those who are not able to integrate into society, such as:
    – residential facilities, including long-term care and substance abuse services
    – day facilities providing constant supervision, for example respite care)

福祉費に含まれないもの

  • 個々の教育プランの作成や教育アシスタントに関連するサービスを含む特殊な教育関連サービス
  • リハビリテーション施設、作業療法、行動療法、言語療法に関連するサービスを含む社会・職業復帰、回復サービス
  • 日常生活の援助(例:入浴、着替え、食事など)、食事の準備、家の掃除など、専門的ではない個人的なサポートサービス

コンサルタントより一言

永住権やビザ申請の際、健康診断の結果が原因で却下になるケースのほとんどがこのExcessive Demandの理由です。既往症がある方で、保険適用前の医療費が大きな金額である場合は、これに該当する可能性があります。ご心配な方は、弊社までご相談ください。

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