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2026年4月1日より、カナダの一時外国人労働者プログラム(TFWP)におけるLow WageストリームのLMIA(Labour Market Impact Assessment=労働市場影響評価)申請ルールが大きく変更されました。今回の改正では、求人広告期間の延長に加え、若年層(ユース)への採用活動が新たに義務化されています。
Low Wage LMIA申請前の求人広告期間が「8週間」へ倍増
これまで、LMIA申請前の求人広告は最低4週間でよいとされていましたが、今後、Low Wage ストリームの場合は最低8週間の連続掲載が必要となります。この変更により、LMIA申請までのリードタイムが大幅に延びるため、採用スケジュールの見直しが不可欠となります。
| 項目 | 新ルール(2026年4月以降) |
|---|---|
| 掲載期間 | 最低8週間(従来の2倍) |
| 実施時期 | 申請前3か月以内(変更なし) |
| 採用活動 | 3つのうち1つは審査完了まで継続必須(変更なし) |
最大の変更点:若年層への採用活動の義務化
今回の改正で特に重要なのが、若年層への採用活動の義務化です。政府は明確な定義を示していないものの、関連施策では一般的に15歳〜30歳が対象とされています。
雇用主は、外国人を採用する前に、「若年層にも十分な雇用機会を提供した」ことを証明する必要があります。これは従来の「マイノリティグループへの求人」とは別枠で、独立した必須要件として追加されました。
審査で認められる若年層向け採用活動の具体例
審査で認められる採用活動として、以下のような取り組みが若年層向けの採用活動として認められます。ポイントは「若年層に届くチャネルを使っているか」です。
- 若年層向け求人広告
Job Bankの若年層セクション、州・準州の若年雇用プログラム、高等教育機関のキャリアセンターなどに求人を掲載し、若年層の応募を明確に促す - 教育機関との連携
高校、カレッジ、大学と連携し、コープ、インターンシップ、キャリアフェア、キャンパス採用などを通じて学生や新卒者にリーチする - 認定若年雇用プログラムへの参加
Canada Summer Jobsなど政府支援プログラムに参加し、雇用主と若年層を結びつける - コミュニティ・非営利団体との連携
地域コミュニティセンター、若者団体、就職支援機関を通じて求人を周知する - デジタルおよびソーシャルメディアの活用
若年層に人気のあるプラットフォームで求人を広く告知する
採用活動における「結果」の報告と6年間の記録保管義務
新ルール下では、LMIAを申請する雇用主に対して、単に求人広告を掲載するだけでなく、そのプロセスを厳格に記録・報告する義務が課されます。
- 採用・広告活動の記録を6年間保管
- 各採用活動の結果(応募状況など)を提出
実務上は、「求人を出しました(やったこと)」だけでなく「求人を出したその結果」まで説明できる体制が求められます。
背景は、若年失業率の上昇と政策転換
今回の改正の背景には、カナダ国内の若年失業問題があります。
- 15〜24歳の失業率:約14.7%(2025年9月)
- 15〜19歳:約20.8%
この状況を受け、政府は若年層の雇用機会確保を優先する方向に政策をシフトしています。また、LMIA就労ビザの制度自体も政治的な議論の対象となっており、制度の見直し・制限強化の流れが続いています。
LMIA関連の最近の主な規制強化
今回の改正は単独の措置ではなく、ここ数年カナダ政府が近年推し進めている「一時外国人労働者プログラム(TFWP)」という大きな政策転換の一環です。参考として、これまでに実施された低賃金(Low Wage)枠を中心とする主な規制強化の関連ニュースを以下にまとめました。
- 2024年8月発表の就労ビザ規制強化
関連ニュース:カナダ政府、就労ビザの規制強化へ。LMIA申請数上限設定や監査の厳格化など - 2024年8月発表のLow Wage手続きの一時停止
関連ニュース:カナダ政府、一部都市でLMIA Low Wage Streamの手続きの停止を発表 - 2024年9月発表の失業率6%以上の都市圏での低賃金LMIAの一時停止
関連ニュース:2024年9月26日からLow Wage PositionsのLMIA申請に大幅な制限!詳細を発表 - 2024年10月発表のHigh Wage要件の引き上げ
関連ニュース:カナダ労働省、LMIAのHigh Wage Stream要件を大幅引き上げ!賃金基準と申請手続きに新たな変更 - 2025年9月発表のJob Bank「Direct Apply」の義務化
関連ニュース:【未対応は申請却下のリスク】LMIA求人広告ルールが変更:Job Bank「Direct Apply」義務化、即時適用
一方で、地方雇用主向けには緩和措置もあり、農村部では外国人労働者の割合上限が10%→15%へ引き上げられています(2027年3月までの時限措置)。関連ニュース:LMIA就労ビザに地方特例カナダ政府が外国人労働者上限を15%へ緩和
ビザJPカナダから雇用主・申請者の皆様へ
今回の変更により、Low WageストリームのLMIA申請は、これまで以上に事前準備が重要となりますので、以下の点にご留意ください。
- 求人広告期間は最低8週間となるため、申請までに十分なリードタイムの確保が必要です
- 若年層向けの採用活動が必須要件として追加されており、従来の採用手法だけでは不十分となる可能性があります
- Job Bankのユース向け機能や教育機関との連携など、若年層に届くチャネルの活用が重要です
- 採用活動については、実施内容だけでなく結果の記録・保管(6年間)が求められます
特に、LMIA審査では「カナダ人・永住者に対して十分な機会を提供したか」に加え、「若年層への機会提供が適切に行われているか」が新たな審査ポイントとなります。当社では、最新の要件に沿った求人広告の設計や、LMIA申請スケジュールの調整についてもサポートしておりますので、ご不明点があればお気軽にご相談ください。
このニュースはカナダ雇用・社会開発省(ESDC)の公式発表を元にビザJPカナダが内容を整理し、わかりやすくまとめたものです。
出典:Program requirements for low-wage positions(英語)
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