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2024年5月1日からLMIA就労ビザのルールが一部が改定に。

投稿日:2024年3月22日

更新日:2024年6月19日


↑ こちらの記事は動画でも解説しています

2024年3月21日にカナダ政府より発表がありました

カナダ政府は一時外国人就労プログラムのLMIA就労ビザ(Temporary Foreign Worker Program:TFW)の労働力解消のロードマップに基づく暫定措置を発表しました。

2022年以降、パンデミック後の経済復興、低い失業率と求人数の増加に伴い、TFWプログラムの需要が急増しました。労働不足を補うため、LMIA就労ビザについての方針が何度か変更されましたが、労働市場の変化や求人数も埋まってきた昨今、今後はカナダ国内で人材が見つからない場合に限ってTemporary Foreign Worker Program(TFW)プログラムを使用できるよう改定されることになりました。

ランディ・ボワソンノー雇用・労働力開発・公用語大臣は、今までのTFWプログラム労働力解消ロードマップに基づく一時的な措置は更新せず、予定より早めて今春に終了すると発表しました。

LMIA就労ビザの改定内容

今回発表された改定内容は2024年5月1日より施行されます。これまでとは大きく内容が異なりますのでLMIA就労ビザの申請を受ける予定だった方や、これから狙っている人は必ずチェックしてください。

  • LMIA (Labour Market Impact Assessment) の有効期間を12ヶ月から6ヶ月に減少。
  • 2022年度のTFWプログラム労働力解消ロードマップで特定された雇用主がLow-wage(低賃金)ストリームでLMIA申請できる外国人の割合を30%から20%に減少(医療と建設業分野を除く)。
  • LMIA申請する前に、カナダ国内で労働力を探すようあらゆる手段(有効な就労ビザを持つ難民申請者も含めて)を尽くすことを雇用主に求める。

2024年1月1日以降、政府発表の平均時給(地域別、職種別)を毎年確認し、それに合わせて時給を上げることが雇用主に求められています。こういった賃金の見直し、時給の引き上げにより、一時外国人就労者が雇用されている期間、一般的な賃金水準にて給与が支払われることが保証されます。政府が賃金の見直しを行う際、ほとんどの場合は時給が上がりますが、下がる場合でも雇用主は同じ時給を払う必要があり、賃金を下げてはいけません。

カナダ政府は、今後もTFWプログラムが常に経済ニーズを反映し、カナダ人に最優先で雇用の機会を与えられるよう、労働市場を注視するとともに、カナダの一時外国人就労者の権利も保護されるように努めていくようです。

今回の発表の背景

  • Temporary Foreign Worker (TFW) プログラムは、労働市場の変化に対応できるようデザインされており、カナダの雇用主が一時的に(カナダ人・永住者が見つからない場合に限り)労働不足を補うためのものです
  • 2022年に発表された労働力解消ロードマップでは、次の7つの分野が対象となっています:食品製造業 (NAICS 311)、木品製造業 (NAICS 321)、家具とそれに関連する製造業 (NAICS 337)、宿泊・飲食業 (NAICS 72)、建設業 (NAICS 23)、病院 (NAICS 622)、看護・在宅看護施設 (NAICS 623)
  • 2024年2月に失業率が0.1%上昇し、5.8%になりました。ここ最近の数ヶ月間は安定しており5.8%を維持しています。
  • 2023年の第4四半期の求人率は678,500人から3.6%減少し、25,400人まで減りました。2022年の第2四半期には983,600人という過去最高値を記録しましたが、そこから6四半期連続で減少となっています。
  • 2022年度予算では、カナダの食品生産者が安定し信頼できる労働力を確保でき、また労働者の保護を強化する目的で、農業と水産加工業のための新たな労働者プログラムの開発に取り組むことが約束されました。新たな季節農業労働者プログラムの二国間協定の合理化を通じて、供給国と協力し、通年の一次農業、及び水産・一次食品加工の季節労働をプログラムに組み込むことで、一時外国人就労者や雇用主に新たな機会を提供することが可能になります。
  • 一時外国人就労者を職場での不当な扱いや虐待から守るための政府の広範な取り組みの一環として、2021年予算では労使関係の力の不均衡に対処し、一時外国人就労者への支援を強化するための新たな移住労働者支援プログラムの実施に3年間で4,950万ドルを投入することが約束されました。

移民コンサルタントより一言

今回のカナダ政府からの発表は会社からLMIAをもらって就労している外国人労働者にとっては大きな改定になりました。今回発表された内容は2024年5月1日からということで、それまでに申請した人はどうなるのかなど今後解説できたらと思っています。

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