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外国人を雇用するにあたり、雇用主はカナダ労働省より外国人雇用の承認を受けたポジティブLMIA(Labour Market Impact Assessment)を取得します。そして雇用主は、そのポジティブLMIAレターと付随する書類に記載されている雇用条件、および移民法を遵守し続ける責任を負っています。そして、記載条件のいずれかを変更したい場合、あるいはすでに変更が生じている場合は、適切な対応をとる必要があります。
- 変更を希望する内容が、ポジティブLMIAの条件を損なう場合
→ 新たにLMIAを申請する必要がある - 既にポジティブLMIAの条件を満たさないような変更をしてしまっている場合
→ この変更を自主的に開示しLMIAの条件に戻すか、または新たにLMIAの申請を行う
カナダ労働省(ESDC:Employment and Social Development Canada)は、既に発行されたポジティブLMIAレターとその附属書の再承認や再評価は行わず、いかなる状況においてもレターの変更は行いません。変更したい場合は、再申請をするしかありません。このルールに従っていない場合、不適合と判断され、警告、行政処罰、就労ビザプログラムへの参加禁止などの処分を受ける可能性があります。
ポジティブLMIAの変更の種類
ポジティブLMIAの変更には2種類あり、それぞれ取るべき対応が異なります。
- マイナー変更
通常、マイナーな変更に関してはLMIAの再申請は必要となりません。ただし、ESDCへの報告が推奨されるものを含みます。
- 重要項目に関わる変更
重要項目の変更が生じる場合は、LMIAを新たに申請することが推奨されます。すでに変更が生じている場合であれば、自主的に申告することが推奨されています。
1.マイナー変更の基準と対応方法
いったんポジティブLMIA が発行されると、新たな LMIA を申請し費用を支払うことなく変更できる内容には限りがあります。その変更が「マイナーなもの」とみなされるかどうか、また、その変更をESDCに報告する必要があるかどうかの判断基準は以下の通りです。
ESDCに報告する「必要のない」マイナーな変更の例
- NOCコードを変更しない職務内容の変更
- 最大2%、またはカナダ銀行が発表した前年の年間インフレ率(いずれか高い方 ※参考ウェブサイトはこちら)を上限とする賃金の引き上げ
- 連邦、州、準州の最低賃金を遵守するための賃金の増加
ESDCに報告する「必要がある」マイナーな変更の例
- 事務処理上のミス(例:スペルミス)
- 雇用主の連絡先、または申請代理人の連絡先の変更
- 解雇、休職、国外退去、求人の取り消しや拒否など、雇用関係の崩壊に関する情報
- 同一経済圏内の勤務地の変更で、業務内容や雇用主には変更がない場合
- ビザ保持者の賃金が新しい経済地域の実勢賃金以上である場合の勤務地変更(グローバルタレントストリームのみに適用)
変更を報告する場合は、ESDCの雇用主コンタクトセンター(ECC:Employer Contact Centre)にご連絡ください。
<注意>ECC の担当者は、変更がマイナーなものとみなされるか、重要なものとみなされるかについて助言することはでき ません。
2.重要項目に関わる変更の基準と対応方法
その変更が「重要なもの」とみなされるかどうか、また、LMIAを再申請する必要があるかどうかは以下の通りです。該当する場合は、LMIAの再申請が必要です。すでに以下の変更がなされた状態で雇用している場合は、自主的に申告し、すぐにLMIAを再申請必要があります。
「重要項目に関わる変更」の例
- 昇進や降格を含む職業や職務の変更で、NOCコードが異なる場合
- 雇用主の変更
(これには、主たる雇用主から賃金が支払われている場合でも、労働者を一定期間、別の、または関連する雇用主の下で所有/運営される別の作業場に配属することが含まれます) - 賃金の減少
- 年間2%またはカナダ銀行の定めるインフレ率を超える賃金の上昇
- 提供されるベネフィット(手当や非金銭的報酬)の変更
- ビザ保持者の所定労働時間の変更
- ビザ保持者の賃金が新しい経済地域の実勢賃金を下回る場合、異なる経済地域への勤務地変更(グローバルタレントストリームのみに適用)
- LMIAストリームが変更になる場合
- LMIA申請時に提出した移行計画を果たせない、または移行計画を変更することになる変更(High Wageストリームにのみ適用される)
- 学歴の要件の変更
プログラム情報およびLMIA申請書については、Temporary Foreign Worker Programのウェブサイトをご覧ください。
自主的な申告について
ポジティブLMIAレターと付随する書類に記載されている雇用条件を満たさなくなるような変更を既に行っている場合、ESDCに自主的に申告する必要があります。
詳細については、自主申告のページをご覧ください。
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